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静岡県内企業、広がる不安 就活指針廃止

(2018/9/5 07:50)

 経団連の中西宏明会長が採用活動の解禁時期の指針を2021年卒の学生から撤廃すべきと問題提起し、経済同友会の小林喜光代表幹事が4日、この発言を前向きに受け止める考えを示すなど、広がりを見せる就活ルール撤廃の議論。県内では突然の廃止方針への不安や戸惑いの声が聞かれ、廃止後も一定のルールは必要とする声が上がった。
 県中小企業団体中央会の諏訪部敏之会長は「現行ルールの完全廃止は、さらなる採用競争の激化につながる」と懸念。若年層の人口流出が深刻化を背景に県内中小企業の新卒採用が厳しさを増している状況を挙げ「中小企業に配慮した新たなルール化を求めたい」と強調する。
 中小企業の人手不足は深刻だ。県中部の小売業経営者は「内定を出しても辞退者が出るばかり。結果として通年、採用活動をやらざるを得ない状況」とため息。ルール撤廃による青田買いの加速に不安を強めた。
 就職支援財団(静岡市)の鈴木寿彦事務局長は「就活時期にある程度の基準がなければ地方の中小企業は混乱する」とみる。すでに就活解禁前にインターンシップ(就業体験)の名目で事実上の採用活動が行われているとし、「学生に寄り添った就活の在り方に見直す好機につなげるべき」とした。
 静岡大大学生支援センターの宇賀田栄次准教授は「形骸化したルールを一度リセットする方向性は重要だが、一定の規定は必要」とし、「経団連だけでなく他の経済団体や自治体、大学も交えた議論につなげていくことが必要」と指摘した。

 ■学業に影響/現状通りなら予定立つ 学生反応
 学生からは一様に不安の声が上がる。就活ルールが廃止された場合には影響を受ける学年に当たる静岡大地域創造学環2年の学生(19)は「大学は学びの場。ルールが撤廃され就活が早まると、学生生活が就職活動に奪われてしまうのでは」と疑問を抱く。
 現行通りの就活スケジュールとなる日本大国際関係学部3年の学生(20)は「あらかじめ(就活時期が)決まっていた方が学生生活の予定が立てやすいのでは」と話した。

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