静岡新聞NEWS

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • mixiチェック

地震保険加入65% 静岡県内、伸び鈍く啓発を強化

(2018/8/27 06:59)
静岡県内の地震保険付帯率と契約件数の推移
静岡県内の地震保険付帯率と契約件数の推移

 2017年度の静岡県内火災保険契約のうち、地震保険を付帯した割合は65・1%で全国22位にとどまることがこのほど、損害保険各社でつくる損害保険料率算出機構のまとめで分かった。相次ぐ震災で地震保険への関心は高まっているが、静岡県の伸びは鈍く、県内損保業界が普及啓発を強化している。
 「県民の防災意識が高い地域の割に、地震保険の付帯率は低い」。日本損害保険協会静岡損保会の金井徳幸会長(損害保険ジャパン日本興亜静岡支店長)は本県の加入状況を低位と受け止める。都道府県別の付帯率は宮城が最も高く86・3%で、高知85・2%、宮崎80・3%と続く。愛知は73・7%、三重67・7%で、南海トラフ地震が想定される他地域の中でも本県の加入率は高くない。
 県内の地域別付帯率(16年度現在)にも地域差がある。最も加入率が高いのは焼津市の72・2%。静岡、藤枝、三島各市も7割を超えたが、熱海市49・8%をはじめ、浜松市(55・3%)など計7市が6割に届かなかった。郡部計は66・9%。同協会は本年度、付帯率の低い地域の自治体を中心に啓発を強化している。
 本県の加入率が伸び悩む背景の一つとみられるのが保険料の高さだ。地震保険は火災保険とセットで加入する必要があり、保険料は地震の発生リスクや建物構造に応じて都道府県別に定められている。本県の保険料率は東京、神奈川、千葉と並んで最も高い。主に木造の建物で契約額1千万円の場合、現行の保険料は年額3万6300円。岩手や秋田など最も低い地域に比べて約3倍となっている。
 県の第4次地震被害想定では、南海トラフ巨大地震での建物被害は最悪の場合約30万4千棟に上る。ファイナンシャルプランナーの安藤絵理さん(静岡市)は「地震保険は震災後の生活再建を支える経済的な備え」とし、「家や家財を失っても預貯金で補える場合は別として、住宅ローンを抱える世帯は特に加入を検討した方がいい」とアドバイスする。

 <メモ>地震保険 国と損害保険会社が被災者の生活安定への寄与を目的に共同運営する。「地震・噴火またはこれらによる津波」を原因とする火災・損壊・埋没・流失によって建物や家財に損害を被った場合に生活再建のための資金が支払われる。契約は火災保険にセットで行われ、単独での加入はできない。本県の17年度の新規契約件数は過去最高の48万8495件。前年比で2・2%伸びた。保険料は2019年1月から引き上げの予定で、県内の引き上げ率は7・0~10・8%。

静岡経済の記事一覧

ニュースアクセスランキング

  • 読み込み中です・・・
静岡新聞データベース

SBSテレビチャンネル

YouTube
こどもみらいプロジェクト「おやこアットエス」
静岡新聞SBSスクープ投稿
静岡新聞モバイルサイト