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多様な人材雇用へ沼津に事業所 都内の企業

(2018/8/8 17:02)
6月から事業を開始したサテライトオフィス=沼津市西条町
6月から事業を開始したサテライトオフィス=沼津市西条町

 職業の選択肢が少ない障害者や子育て中の女性、シニア世代を積極的に正社員に採用しようと、営業支援事業を展開する都内の企業が沼津市内にサテライトオフィスを構えた。2018年度に企業の障害者法定雇用率が引き上げられたが、求人数や賃金水準などの面で国内の障害者雇用は依然厳しいのが現状。同社は地方での事業所開設に力を入れ、地元志向の若者や有能な障害者らを確保する狙いがある。
 企業はブリッジインターナショナル(吉田融正社長)。電話やメールを活用して企業の法人営業やマーケティング活動を支援し、業務管理、顧客分析などを代行する「インサイドセールス」と呼ばれる業務を行う。身体障害や発達障害のある人でも、オフィス内で健常者と同じ働き方で同じ給与を受け取れる体制を可能とした。
 沼津市内のオフィスには既に男女4人が入社し、業務を始めている。障害者雇用のノウハウを持つアイエスエフネット(東京都)の協力で、オフィス内やトイレなどのバリアフリー化も施した。障害者の採用には至っていないが、通勤が難しい場合は送迎車も用意する計画という。
 沼津事業所は障害者雇用を強化する方針で、採用の問い合わせも来ているという。吉田社長は、「地元の多様な人材を採用することで、地方の雇用創出と地域社会の活性化を目指す」と話す。
 現在、都内にある本社と沼津市のほか松山、福岡、大阪、徳島の5市に拠点を構える。現時点で障害者やシニアの社員は若干名。福岡事業所(福岡市)に勤める左下肢に障害のある20代の男性社員は「一般的な営業職を希望しても就けなかったが、この会社では営業に属した業務ができる」とやりがいを感じている。

 ■柔軟な勤務環境を
 鈴木政史静岡福祉大講師(社会福祉学)の話 障害者がより柔軟に働ける環境整備が企業には求められている。一方で、営業の業務には高度なコミュニケーション能力が必要だ。精神や知的障害者まで職域を広げるなら在宅勤務を認めたり、機材メンテナンスや清掃などの業務を担わせたりする方法もある。

 <メモ>障害者雇用促進法は、従業員50人以上の民間企業などは法定雇用率以上の障害者を雇用しなければならないと定めている。2018年度、障害者法定雇用率が2・0%から2・2%に引き上げられ、雇用の対象に精神障害者も加わった。定められた雇用率を満たせなかった企業には、行政指導や納付金の徴収が行われる。

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