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浜名湖クルマエビ漁獲、平成初頭の3~4% “増やす放流”模索

(2018/5/13 07:28)
浜名湖で水揚げされたクルマエビ。漁獲が激減している=4月下旬、浜松市西区
浜名湖で水揚げされたクルマエビ。漁獲が激減している=4月下旬、浜松市西区
浜名湖のクルマエビ漁獲量の推移
浜名湖のクルマエビ漁獲量の推移

 漁獲量が平成初頭の3~4%まで落ち込む浜名湖産クルマエビの資源回復を目指し、地元漁師や研究者、行政関係者らでつくる浜名湖地区水産振興協議会は24日、稚エビの効果的な放流手法を研究する作業部会をスタートさせる。浜名湖では年に数百万尾の稚エビを放流しても効果が上がらず、関係者は知恵を絞りながら新たな“一手”を模索する。
 浜名湖のクルマエビは1989年の105トンをピークに漁獲が年々減少し、2017年はわずか4トン弱。県水産技術研究所浜名湖分場(浜松市西区)の担当者によると「減少の詳しい原因は不明。近年は過去にない低水準が続いている」という。遠州灘で産卵し、ふ化した幼生が湖内へ移動して成長するクルマエビは「一つの水域で生活史が完結しない分、資源管理が難しい」と頭を抱える。
 クルマエビの放流は県温水利用研究センター(御前崎市)で育てた体長15ミリの稚エビを買い取り、湖内の囲い網の中で20~30ミリ程度まで中間育成してから外に放つ。ただ、近年は食害や湖内環境の変化などにより生育が難しい。漁業者の高齢化などで中間育成ができず、稚エビの状態で放流することも多いという。同センターの渥美敏所長(64)は「稚エビは砂に潜れず、放流しても他の魚に食べられる可能性が高い」と指摘する。
 作業部会は漁業者や研究者ら19人で構成し、1年ほどかけて効果的な放流の手法を探る。テーマの一つは、外敵や環境の変化に対応できる50ミリ程度の大きさまで「いかに稚エビを安定的に育てるか」。浜名湖周辺の遊休養鰻(ようまん)池など、陸上の既存施設を活用した中間育成の可能性も検討する。放流する時期や場所なども研究し、行政の補助も得ながら来年度には実行に移す考えだ。
 浜名漁協の河合和弘組合長は「従来と同じやり方では効果が期待できない。多くの声を取り入れ、新たな挑戦を始めたい」と語る。

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