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駿河湾サクラエビ秋漁終了 一転高値、台湾産への回帰懸念

(2017/12/29 07:42)
平均価格が高騰したサクラエビ秋漁の競り。加工業者は台湾産にマーケットが奪われるのを懸念している=12月上旬、静岡市清水区の由比漁港
平均価格が高騰したサクラエビ秋漁の競り。加工業者は台湾産にマーケットが奪われるのを懸念している=12月上旬、静岡市清水区の由比漁港
サクラエビ漁 総水揚げ量と平均価格の推移
サクラエビ漁 総水揚げ量と平均価格の推移

 駿河湾特産サクラエビの秋漁が25日、終了した。今期は水揚げ量が減少し、1ケース(15キロ)当たりの平均価格は昨秋に比べ23%高い約3万7千円。ここ数年の価格下落傾向を受け台湾産サクラエビの一部需要が駿河湾産に切り替わり始めた矢先の高騰で、漁業関係者は「これでは再び台湾産に戻ってしまう」と嘆いている。
 過去約10年の平均価格は、2010年春漁が約6万6千円で最も高く、ある加工業者によると「ここで一気に駿河湾産需要が絞られ、台湾産の流通量が増えた」。こうした需要動向を受け、同年秋漁から駿河湾産は暴落に転じ、12年秋漁には約2万3千円まで落ち込んだ。以降は再び高値で推移したが、16年秋と17年春は再び3万円前後に下がった。複数の加工業者は「この値段なら駿河湾産を使いたいという顧客が多く、台湾産から切り替える動きが一部で進んだ」と明かす。
 駿河湾産サクラエビの仲買権を持つ静岡市清水区由比、蒲原地区の加工業者の多くは台湾産も取り扱う。台湾産の強みは安定した水揚げ量と安さ。県桜海老加工組合連合会によると、台湾産は主に外食産業から需要があり、現在の流通量は駿河湾産の約2倍という。
 別の加工業者は「一部の業者は台湾産を主力として扱うが、なるべく駿河湾産を販売しようとする業者も多い」と説明した上で、「今秋の高値で駿河湾産の使用を諦めた取引先がある。台湾産にマーケットを奪われないよう、できるだけ多くの水揚げを漁師には確保してほしい」と切実に語る。2018年の春漁は4月4日から。船主で組織する県桜えび漁業組合の望月武組合長は「鮮度が良く甘みも強い駿河湾産を消費者に広く味わってもらえるよう、なるべく多く捕る努力をする」と意気込む。

 ■平均価格が高騰
 由比港漁協が28日までにまとめた2017年サクラエビ秋漁の統計データによると、由比、大井川の2市場の総水揚げ量は約320トン(昨秋比約83トン減)だった。2市場を合計した総売上高は7億8900万円(税抜き)で、昨秋を1100万円下回った。1ケース(15キロ)当たりの平均価格は昨秋より約7千円高い約3万7千円。出漁日数は20日間。台風の影響で解禁日を11日間延期したが、出漁が安定し昨秋より3日間増えた。

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