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発酵食品、静岡の産業に 有用微生物を中小企業へ提供

(2017/10/5 07:45)
発酵食品開発に有用な微生物ライブラリーの構築を進める岩原健二上席研究員=9月下旬、沼津市大岡の県工業技術研究所沼津工業技術支援センター
発酵食品開発に有用な微生物ライブラリーの構築を進める岩原健二上席研究員=9月下旬、沼津市大岡の県工業技術研究所沼津工業技術支援センター

 本県の発酵食品文化を新たなビジネスにつなげようと、県工業技術研究所沼津工業技術支援センターなどが、県内各地から有用な酵母と乳酸菌を集めた微生物ライブラリーの構築を進めている。自前の研究施設を持たない県内の中小企業らに、選び出した有用微生物を提供し、本県の豊かな農水産物を生かした発酵食品産業の確立を目指す。
 本県にはかつお節や静岡酵母を使った日本酒などで培った発酵技術があるが、食品への活用分野は限定的。今回の事業は同センターを中心に農林や畜産、水産など県の五つの専門技術研究所と微生物試験・分析のテクノスルガ・ラボ(静岡市清水区)が共同で進め、関係業界との連携で具体的な新商品開発も目指す。
 同ライブラリーに集めたのは、県内でみそ・しょうゆ醸造蔵や果物、花、海産物、深層水などから採取した微生物約3千株。その中から耐塩性やアルコール生成能、耐酸性などを調べ、発酵食品製造に有用な約100株を選別した。河津桜や浜松産ブルーベリーの花などから採れた酵母もあり、岩原健二同センター上席研究員(50)は「地産地消の観点で、食品開発の裏方を務める微生物にも社会の関心が集まれば」と期待する。
 本年度中に各株の特性や成分、香気などを一覧表にまとめ、どんな食品の開発に向いているか、一目瞭然に分かるリストをまとめる。既にスパークリング日本酒や地ビール、しょうゆ、ヨーグルト、熟成牛肉・魚肉などで商品開発が先行的に進行中。岩原研究員は「県内の消費者が本県独自の発酵食品文化を見直すきっかけをつくり、官民一体で市場開拓力の高い商品を生み出していきたい」と意欲を示す。

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