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うなぎパイ「秘伝」守れ 浜松・春華堂、職人に「師範制度」

(2017/6/6 17:15)
若手に指導する師範の野末三知夫さん(左)=5月下旬、浜松市浜北区
若手に指導する師範の野末三知夫さん(左)=5月下旬、浜松市浜北区

 浜松銘菓の「うなぎパイ」を製造する春華堂(浜松市中区)は、うなぎパイ職人の師範制度を導入し、技術の向上と継承に力を入れている。品質を左右する手作業の正確性などに応じて、「師範」を最高位に職人を4階級に分ける仕組み。より上を目指すモチベーションにもつながり、職人が競い合いながら腕を磨いている。
 「そこに砂糖を入れる。最初の(生地の)つぶしが大事だ」「層がずれると商品にならない」―。同社浜北工場(同市浜北区)で5月26日、職人歴38年の野末三知夫さん(56)が身ぶり手ぶりを交えて若手に指導していた。技術、知識、人間性が優れているとして、昨秋から職人53人の頂点に立つ初代「師範」だ。
 うなぎパイは焼き上げる前に生地を棒で伸ばし、砂糖を加えて折り込む。「砂糖の量も職人の感覚。求める味や高い仕上がりは機械では出せない」と野末さんは語る。うなぎパイが誕生してから56年、代々受け継がれた“秘伝”の職人技こそがロングセラーの「生命線」という。
 そんな技術の継承を目指し、同社は一昨年から師範制度を導入した。1人の師範を頂点に「宗家」「範士」「錬士」の4階級を設け、年に2度の評価を総合して職人をランク分けする。実技による作業の正確性のほか、うなぎパイの製造工程や歴史などの知識も筆記試験で問う。あいさつ、道具の使い方も先輩や後輩と互いにチェックするなど、職人としての「心技体」を評価基準としている。
 うなぎパイの原料、作り方は発売当初から変わらないという。しかし、「作り手によって出来栄えは異なる。手作りゆえに奥が深い」と野末さん。同社は今年、創業130年を迎え「200年、300年たっても変わらぬ味を守りたい」と後進への指導を続ける。

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