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法華寺100年ぶり大修理 焼津・花沢、新史料発見に期待

(2018/9/18 17:00)
修理前の法華寺本堂=6月、焼津市花沢
修理前の法華寺本堂=6月、焼津市花沢
法華寺本堂の瓦を取り外し、柱の破損や過去の修理痕跡を調べる職人ら=9月上旬、同
法華寺本堂の瓦を取り外し、柱の破損や過去の修理痕跡を調べる職人ら=9月上旬、同

 静岡県内で唯一、国重要伝統的建造物群保存地区に選定されている焼津市花沢地区で、江戸時代の1695(元禄8)年に建立された法華寺本堂の大修理が行われている。使われている木材は大半が建立当時のもので、記された文字を解読し、新たな歴史資料になることも期待される。関係者は「多くの人に花沢地区の魅力を知ってほしい」と、工事の見学会などを企画している。
 天台宗寺院の法華寺は、奈良時代の738年に創建されたとされる古刹(こさつ)。他に仁王門や客殿があり、本堂は開放的な外陣が特徴。もともとかやぶきだった屋根は1905年に桟瓦ぶきに変更され、69年にふき替えが行われた。
 05年以来の大規模修理となる今回の工事では、全て新しい瓦にふき替え、傷んだ部分を修復するほか、過去に行われた改修工事についても調べる。これまでの調査で、小屋束の切断跡を新たに確認した。かやぶきから瓦ぶきに変更する際、屋根の傾斜をなだらかにするための措置とみられる。建立当時の木材には住職や大工の名前、住所などが書かれ、詳しく分析すれば新たな事実の解明につながる可能性があるという。
 6月から工事に着手し、2019年末終了予定。歴史的建造物修復建築家の村田信夫さん(73)=滋賀県=の監修の下、1級建築士倉田裕司さん(54)=袋井市=ら県内の業者や職人が従事している。村田さんは「多くの修理の痕跡から大切にされてきた建物だと分かる。工事の様子を通じ、地域が受け継いできた歴史を知ってほしい」と話す。
 村田さんらは調査のため本堂のかやぶき屋根当時の写真を探している。問い合わせはマルワ建工<電054(622)5203>へ。

 <メモ>焼津市花沢地区 山間部の谷間にある30戸ほどの集落で、江戸時代後期に建設された主屋(母屋)や付属屋が残る。明治時代以降、お茶やミカン栽培の盛行とともに建物が増改築されたが、江戸時代の屋敷配置が今も守られている。日本坂峠へと続く街道沿いに石垣と付属屋が階段状に連なり、独特の景観を作る。歴史的景観と豊かな自然が調和した山里として2014年9月、県内初の国重要伝統的建造物群保存地区に選定された。法華寺は集落の北端に位置する。本堂の修理工事には国、県、市の補助金が活用されている。

焼津市花沢地区
焼津市花沢地区

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