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神沢おくない伝承本格化 浜松・天竜「再生モデルに」

(2017/9/26 17:10)
「神沢のおくない」を中学生に伝える石野重利さん(左)=9月上旬、浜松市天竜区の市立清竜中
「神沢のおくない」を中学生に伝える石野重利さん(左)=9月上旬、浜松市天竜区の市立清竜中

 浜松市の山あい、天竜区神沢地区で、約8年前に復活した正月の郷土芸能「神沢のおくない」の伝承活動が本格化している。次代の担い手と期待される中学生らが演じやすいようにと、手狭になった会場を変更するほか、8月には運営組織の総会を初開催し、継承への認識を新たにした。「後継者難に悩む過疎地での伝統芸能再生モデルになる」と、文化振興分野の関係者らの注目を集める。
 神沢のおくないは五穀豊穣(ほうじょう)などを願う芸能で、300年以上前に始まったとされる。翁(おきな)や鬼の面を着け、笛や太鼓の音で舞う踊りは神秘的で、会場のあみだ堂(神沢老人憩いの家)には毎年、大勢の見物客が訪れる。
 世襲で受け継がれてきたおくないは、後継者不足で1960年ごろに一度途絶えた。同地区出身の石野重利さん(76)=同市中区=らが「世襲にとらわれず、地域の宝を受け継ごう」と神沢おくない継承同好会を結成。図解や音符入りの手引書を作り、2009年に約半世紀ぶりに復活を果たした。
 ここ数年は、市立清竜中での伝承の取り組みが定着。毎年約20人の参加生徒が着替える場所が必要で、会場を今よりも広い六所神社に移すことになった。
 来年1月4日のおくないで、中心的役割の「禰宜(ねぎ)」を演じることが決まっている同中1年桜井賢尚君は「緊張するけど頑張りたい」と意気込む。本番に向け、2学期から始まった週1回の練習に力が入る。
 同好会には同地区在住の大学生金田尚也さん(21)ら若手の姿も見られる。8月末の総会で事務局長に就任した石野さんは「今後は総会を定期的に開き、組織づくりにも力を入れる」と強調した。
 市無形民俗文化財保護団体連絡会の柴田宏祐事務局長は「文化財としての価値があると思うし、地域全体で伝承活動をさらに盛り上げてほしい」と話す。

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