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2018年9月4日【大自在】

(2018/9/4 07:38)

 骨も食べられるよう半日かけてコンフィ(油で煮る)-。お勧めを書いた黒板に誘われ、近所のビストロで旬をいただいた。ワインのつまみに頭からかぶりつく。血合いも生臭さが抜け、程よい苦味が舌にアクセントを添えた
 ▼今季初の食材に食指が動いたのは、北国の知人から聞いたばかりの話も頭にあったからだ。「ここ数年不漁だったが、今年はいいよ。刺し身で食べたが、脂の乗りも申し分なかった」。われら庶民の味方、サンマである
 ▼コンフィも刺し身も美味かもしれないが、やはり塩焼きだろう。そんな声が聞こえてきそうだが、異存のあろうはずもない。大根おろしを添え、カボスを振って、しょうゆを垂らす。日本に生まれた至福を感じる
 ▼今季の漁が本格化した北海道では、漁業関係者も驚く豊漁という。西伊豆町の大型サンマ漁船も水揚げに入る根室市の花咲港では、8月末の水揚げが連日1千トンを超えたと報道された。ただ、手放しでは喜べないようだ
 ▼サンマの漁獲はここ数年低調で、昨年は過去2番目に少ない量にまで落ち込んだ。今季の好スタートを復調の兆しとみるのは尚早らしい。サンマの生態は未解明な点が多く、不調だった要因は不明だが、漁獲量を増やしている台湾や中国の影響を指摘する声もある
 ▼国際協調による資源保護と保護の実効性を上げるための生態の謎解き。サンマが今後も大衆魚として食卓を彩り続けられるかは、ウナギやマグロと同様に、この2点が鍵になる。消費大国の一員として慎み深く食すべきなのもウナギなどと同様だろう。

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