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2018年6月12日【大自在】

(2018/6/12 07:12)

 朝鮮半島の平和外交にスポーツで貢献したといえば、荻村伊智朗氏(1994年没)が挙げられる。国際卓球連盟会長として91年に千葉で開かれた世界選手権で、南北分断後初の統一チームを実現させた。伊東市に生まれ、8歳までを過ごした本県ゆかりの人物だ
 ▼元世界王者でもある氏の名を冠した荻村杯ジャパンオープンを、男子は張本智和選手(14)、女子は磐田市出身の伊藤美誠[みま]選手(17)が制した。共に初優勝。日本人の頂点は、塩野真人、福原愛両選手によるアベックV以来5年ぶり
 ▼伊藤選手は世界ランク3位の中国人選手を、3大会連続、7度目の対戦で初めて下した。2人の五輪王者を破った張本選手とともに、中国の強豪を下しての10代戴冠。快挙というより実力の証しとたたえたい
 ▼荻村氏が開けた南北スポーツ融和の扉は、2月の平昌五輪で女子アイスホッケー南北統一チームを生んだ。以降、朝鮮半島を巡る動きは半年を待たず、史上初の米朝首脳会談の運びまで至った
 ▼荻村氏が残した有名な言葉がある。「卓球はチェスをしながら100メートル走をするようなもの」。ドライブ主戦、カット主戦、前陣速攻など、さまざまな戦型に〝全力疾走〟で応じ、瞬時に手の先を読む判断が求められる
 ▼では、短期間で直接対話に持ち込んだ米朝首脳はいかに。朝鮮半島の非核化、朝鮮戦争の終結、日本人拉致問題の解決へ、詰めのチェス駒をどう動かすか。トランプ米大統領と金正恩[キムジョンウン]朝鮮労働党委員長の会談は、日本時間きょう午前10時からシンガポールで開かれる予定だ。

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