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2018年2月10日【大自在】

(2018/2/10 07:50)

 ▼「うちは碁会所なのに、看板のせいか時々スナックと間違えられるんですよ」。〈爛柯〉と書いて「らんか」。県囲碁連盟会長の八木勇さん(80)が笑いながら教えてくれた。「爛」は腐る、「柯」は斧[おの]の柄の意味で艶っぽさとは無縁。中国の故事に由来する囲碁の別名だ
 ▼ある日、木こりが山中で碁を打つ老人に出会う。盤面の妙手にくぎ付けとなり、気が付けば傍らには柄が朽ち果てた斧。急ぎ帰り着いた里に知った顔は誰もいなかった-。話は浦島太郎風。時を忘れるほどの碁の魅力を象徴しているという
 ▼静岡浅間神社(静岡市葵区)の社殿には、その場面をモチーフにした木彫「碁打ち仙人」が残る。同神社を崇敬した家康公は駿府での大御所時代、碁打ち衆に俸禄を与え家元制度の礎を築いた。「先日拝見して、静岡と碁の深いゆかりを再認識しました」
 ▼最近、囲碁界に注目が集まっている。おとといの国際棋戦で世界一は逃したものの、井山裕太碁聖は目を見張る活躍ぶり。人工知能(AI)の参戦にも興味は尽きない。一方、中韓勢に押され気味でも日本の碁は世界語「GO[ゴ]」として健在だ
 ▼同市ではあす、「徳川記念世界囲碁まつりイン静岡」が開幕する。八木さんは実行委員長。18日までの期間中、トーナメント戦はじめ各種イベントにプロを含め国内外の愛好者数千人の参加を見込む。きょうはプレイベントで障害者と囲碁をテーマにしたフォーラムもある
 ▼「碁と言えば静岡、となるようにしたい」。仲間と磨いた大局観で、まちの将来を見据え、いよいよ本番に臨む。

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