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2018年2月2日【大自在】

(2018/2/2 08:17)

 ▼美術品として愛好家や収集家が多い日本刀にここ数年、女性たちが熱い視線を送っている。そう聞いて先日、「上杉家の名刀と三十五腰」展が開催されている佐野美術館(三島市)を訪ねた。館内に入った途端、目立ったのはやはり女性たちだった
 ▼上杉家秘蔵の名刀を1点ずつ時間をかけて子細に鑑賞する姿はいかにも“刀剣女子”の趣があった。日本刀の鑑賞は姿、地文、刃文を総合して行うという。時代の変化、刀工の特徴などが分かるそうだ
 ▼中に拡大鏡を取り出してガラス越しにのぞく若い女性も。「たぶん刃文を調べているのでしょう」と同館職員。流派や刀工の個性が最もよく表れる部分ということを知っているのだろう。角度や位置を変えながら鑑賞する女性たちもいた。同じようにやってみると、刃文の輪郭が少しずつはっきりしてきた
 ▼女性たちをこれほどとりこにする日本刀の背景にはインターネットの存在がある。歴史上の名刀が擬人化し、イケメンの武将として活躍する人気オンラインゲーム「刀剣乱舞」と連動させたことで若い女性の心をつかんだらしい
 ▼増える女性愛好家に名刀の所蔵で知られる同館も手応えを感じているようだ。男性が中心と見られていた世界もきっかけさえあれば、大きく変わる。そんな一例になろう
 ▼「まずは女性の管理職の割合を3割に増やすことです」「(女性の)国会議員、閣僚の数が少ない」。先ごろ、本紙に載った世界銀行幹部、本田桂子さんの言葉だ。女性の社会参画で、日本は大きく遅れている。刀剣女子の勢いで、と思う。

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