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2017年10月6日【大自在】

(2017/10/6 07:45)

 ▼ノーベル平和賞受賞者の故ワンガリ・マータイさん(ケニア)は以前本欄でも取り上げたことがある。砂漠化が進むアフリカでの植林運動が活動の原点で投獄されても主張を曲げない不屈の闘士だった
 ▼「先進国には不必要な豊かさが多すぎる。その豊かさが発展途上国の原因でもある」。1992年6月、国連環境開発会議(地球サミット)が開かれたリオデジャネイロで先進国に注文を付けたのがマータイさんだった
 ▼舌鋒[ぜっぽう]はもちろん日本にも向けられた。あの地球サミットから四半世紀がたった今、地球環境の現状を問われれば残念だが、悪化に歯止めはかからなかったと言うしかない。それどころか悪化に拍車がかかっているのではと懸念する
 ▼地球サミットには170を超える国々が参加し、気候変動枠組み条約や生物多様性条約の署名も始まった。しかし、25年後、世界の温暖化対策を主導してきた米国は方針転換した
 ▼地球最後の日までの残り時間をイメージとして示す米誌の「終末時計」は今年初め、昨年から30秒進み、残り2分30秒になった。地球温暖化対策の進展がほとんどなかったことも進んだ理由だ。1分単位でなく30秒になったのはトランプ米大統領の行動を見極めてから、との含みがある。30秒さらに進まないか心配になる
 ▼日本の取り組みも褒められたものではない。92年当時、先進国で最低レベルだった1人当たりのエネルギー消費量は増加傾向が続き、温室効果ガス排出量もあまり減らない。「世界一の省エネ大国」などと胸を張っていた時代はとうに去った。

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