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2017年8月13日【大自在】

(2017/8/13 08:00)

 ▼昔話とお断りしておく。県内選挙区選出議員の事務所で組閣呼び上げの場に立ち会った。待望の初入閣を告げる電話を低頭しながら切ったA衆院議員は、ふと思い出したように言った。「あそこへは行ったことがないなあ」
 ▼初当選から20年近く。国会の委員会や党の部会活動、県内自治体の要望取り次ぎなどで大抵の官庁には足を運んだが、大臣に就任するその役所は縁がなかったという。「今どんな話題があるのか教えてくれ」といきなり問われて戸惑った
 ▼新聞で読んだ記憶を頼りに、焦点となっていた政策課題を幾つか告げた。年若い記者のしどろもどろの説明を熱心に聴いてくれたのを思い出す。先行きに不安を感じつつ、正直な人柄には好感を抱いた
 ▼この人も正直な人ではあろう。国会答弁で「役所の原稿を朗読する」と宣言し、釈明に追われた江崎鉄磨沖縄北方担当相だ。「激務をこなせる自信がない」といったんは入閣を断ったとも伝えられる
 ▼所管の北方領土問題について「素人」とも告白した。数日前は、沖縄県や本県など米軍基地を抱える自治体の悲願とも言える日米地位協定の改定に前向きと受け取れる発言をした。かと思えば、わずか数時間後に後退させた
 ▼現在、多くの県民に愛用され、全国の先進事例との声価も受けるある公共施設は、既に故人となったA議員が大臣でなければ実現しなかったはずだ。A大臣の仕事ぶりは決して評価が低くはなかったと記憶する。就任間もない江崎担当相の採点も尚早とは思うが、少なくとも「仕事人内閣」は言い過ぎだろう。

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