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診察室

慢性副鼻腔炎の手術受けるべきか(2019/6/22 11:20)
静岡県立総合病院頭頸部・耳鼻いんこう科部長 山下勝
静岡県立総合病院頭頸部・耳鼻いんこう科部長 山下勝

 70歳女性。慢性副鼻腔炎[ふくびくうえん]の手術を勧められていますが、不安で踏み切れずにいます。3年ほど前に副鼻腔炎による肺炎でクラリスロマイシンを1年服用してから、さまざまな薬の効果が得られなくなりました。このような状態で手術しても大丈夫でしょうか。



【答】
■保存的治療で改善しなければ適応


副鼻腔は鼻腔の周りに左右四つずつある空間です。ここに細菌やアレルギー、真菌(カビ)などによる炎症が長く持続している病気が慢性副鼻腔炎(畜膿[ちくのう])です。このほか、歯が原因のものや気管支喘息[ぜんそく]を持つ人にみられる治りにくく再発しやすい好酸球性副鼻腔炎もあります。診断は鼻や口の観察やエックス線、CT(コンピューター断層撮影)検査などで行います。

 慢性副鼻腔炎と診断されると、まず鼻水の吸引や吸入治療、マクロライド系(クラリスロマイシンやロキシスロマイシンなど)の抗生物質の少量長期投与、鼻洗浄などの保存的治療を行います。また、炎症の仲介物質の働きを止める薬剤なども開発中です。通常、3カ月以上の保存的治療を行っても改善がない場合には手術も考えます。近年は唇の裏を切らずに、内視鏡を使って鼻の穴の中から行う手術が一般的です。

 ご質問では副鼻腔炎により肺炎を生じたとのことですが、副鼻腔からの鼻水によって直接肺炎を生じることはありません。3年の保存的治療に抵抗する慢性副鼻腔炎があるのであれば、手術の適応はあると思われます。ご不安はあるでしょうが、一度手術を受ける予定の耳鼻咽喉科で診察を受け、手術のお話を聞いてみてはいかがでしょうか。




★ この記事を書いた先生 ★
静岡県立総合病院頭頸部・耳鼻いんこう科部長 山下勝



★ 出典 ★
静岡新聞夕刊「診察室」(2019年6月18日)



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