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診察室

子どもの歯科治療に「笑気ガス」?(2019/5/20 9:47)
県歯科医師会生涯研修部員 芹沢祥宏
県歯科医師会生涯研修部員 芹沢祥宏

 40歳の女性。6歳の子どもが歯の治療を嫌がり、泣いたり暴れたりして、なかなか治療ができずに困っています。歯の治療が苦手な子どもに対して使う笑気ガスというものがあるそうですが、どのようなものですか。害はないのでしょうか。



【答】
■鎮痛や睡眠作用、使用可能か確認


 小さなお子さまにとって歯科の治療は大変負担がかかり、嫌がってしまうこともあるので難しいところですね。

 質問にある笑気ガスについてですが、笑気ガスは亜酸化窒素(N20)といい、吸入麻酔薬の一種で、鎮静、鎮痛、睡眠作用があります。全身麻酔とは違い、リラックスして痛みを感じにくくするもので、意識もあるので会話も可能です。

 効果の発現と消失が極めて速やかで、特に生活の制限はありません。呼吸器や循環器にほとんど影響を与えず、肺や心臓に障がいを持っている患者さまにも安全に使用できます。

 多くの薬剤は代謝に際して肝臓で分解され、その結果生じた分解産物の薬理作用について注意が必要になりますが、笑気ガスは体内でほとんど分解されないので肝臓に負担をかけません。

 具体的な使用方法は、酸素と笑気ガスを混ぜたもの(使用する笑気ガスの濃度は30%以下という低い濃度)を鼻から吸うだけです。徐々にぼうっとしたような感覚になると思います。

 笑気ガスだけで全ての痛みをなくすことはできないので、治療によって局所麻酔も併用します。痛みを感じにくくなっているので針を刺す時の痛みもほとんどないでしょう。。

 笑気ガスはどの歯科医院でも備えているものではありませんので、お子さまの状態を説明し、使用が可能か確認してください。保険適用で大人でも使用できます。




★ この記事を書いた先生 ★
県歯科医師会生涯研修部員 芹沢祥宏



★ 出典 ★
静岡新聞夕刊「診察室」(2019年3月26日)



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