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診察室

抜歯後に出血、処置は?(2019/5/20 12:14)
静岡県歯科医師会生涯研修部員 戸村高行
静岡県歯科医師会生涯研修部員 戸村高行

 47歳男性。右下の親しらずを抜きました。口を閉じていれば問題ないのですが、夕方になっても唾液を出すと真っ赤になっています。傷口が開いてしまったのでしょうか。自分で処置する方法はありますか。



【答】
■血餅取れないよう注意、不安なら受診


 抜歯後の出血を気にされる方は多くいます。口腔[こうくう]内は空気と触れにくく、さらに唾液でぬれているために、瘡蓋[かさぶた]のように硬くは固まりません。口腔内では瘡蓋と言わず、ゼリー状に固まるので血餅[けっぺい]と呼びます。

  血餅は柔らかく、唾液に色もにじみやすく、吐き出すと唾液が真っ赤に見えてしまいます。コップの水に墨汁を1滴入れると黒くなってしまいますね。それと同様の現象が起きており、多くの人が、血が止まってないと思いがちなのです。止血ができていないと、普通に口を閉じていても唇の左右から血が流れたり、血餅が歯よりも大きく盛り上がってきたりします。

 このため、今回の件は、自分で無理な処置を行う必要はありません。気にして何度も繰り返しガーゼをかみ過ぎる事により、血餅が弾けたり、傷口の食べかすを出そうと強くうがいをし過ぎて、血餅が取れたりして、再出血するケースがあるので注意しましょう。血餅はデリケートなので、歯ブラシは数日傷口には当てず、うがいもそっとしてあげましょう。その他に、血液疾患のある人、心疾患や脳血管疾患で薬を飲んでいる人は、止血しにくい場合があります。このような疾患がある方は、抜歯数日前から薬をストップしたり、抜歯後に行う処置を行ったりしますので、かかりつけの先生に必ず情報を伝えましょう。先生と患者さんとの情報交換、意見交換をする事により、より安心した診療が行えます。

 自身での判断は難しいので、止血できていないか心配になったり、不安がある時は、早い時点でかかりつけ医院への受診をお勧めします。




★ この記事を書いた先生 ★
静岡県歯科医師会生涯研修部員 戸村高行



★ 出典 ★
静岡新聞夕刊「診察室」(2019年4月23日)



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