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診察室

PSA値上昇、がんが心配(2017/11/7 11:00)
静岡市立静岡病院泌尿器科 野口哲哉
静岡市立静岡病院泌尿器科 野口哲哉

81歳の男性。前立腺肥大症で通院中です。PSA値が年々上昇しています。9年前は1・13でしたが、5年前に2・74、昨年は4・89と基準値の4を超えました。弟が60代で前立腺がんを発症し、遺伝性ではないかと心配です。



【答】
■悪性度低く、治療不要の場合も


 PSA値はあくまで前立腺がんを発見するきっかけとなる一つの基準です。実際、PSAが高くてもがんが見つからない人がいます。大きな前立腺肥大症や前立腺炎、前立腺への外部からの刺激(尿道や直腸からの操作、便秘)などでPSAが上昇することがあります。直腸診、経直腸エコーなどで前立腺がんの可能性が低いと診断されているのであれば、このまま様子を見てよいでしょう。

 前立腺肥大症の治療薬であるアボルブ(一般名デュタステリド)は排尿状態の改善に有用です。内服するとPSAが半減することが知られていますが、前立腺がんと診断される可能性や、将来のがん発生確率を低くするものではありません。PSAの基準値も下げて調整する必要があります。

 前立腺肥大症の病名で使えるホルモン剤のプロスタール(一般名クロルマジノン)はPSAを下げる一方、肝障害や女性化乳房などの副作用に注意が必要です。高度の排尿困難を伴う前立腺肥大症に対して経尿道的手術を行うと、前立腺体積が減ることでPSAが低下します。

 このように「PSAを下げる」方法はいくつかありますが、数値を下げることにこだわる必要はありません。ご質問の方のように約4年で2倍程度のペースであれば、上昇速度は決して早くありません。80歳を超えた方で、ゆっくりとしたPSA上昇で見つかる前立腺がんは悪性度が低いものが多く、治療が不要な場合もしばしばあります。上昇を心配しすぎて不安な毎日を送るのも問題です。今後のPSAの再検査を控えることを考えても良いかもしれません。




★ この記事を書いた先生 ★
静岡市立静岡病院泌尿器科 野口哲哉



★ 出典 ★
静岡新聞夕刊「診察室」(2017年10月31日)



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前立腺 がん 遺伝性


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