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浜松のジャズの祭典「ハママツ・ジャズウィーク」が開幕。15周年という記念すべき今年は、サックスの巨匠[フィル・ウッズ]が出演。オールスターメンバーによるビッグバンドを背に燻し銀の音色を響かせる。そんな、海外からのビッグネームに日本のプレイヤーも負けてはいない。今が旬の若手から世界進出を果たした中堅どころなど出演陣に抜かりはない。
今号は、6/18のヤマハ・ジャズ・フェスティバル・イン浜松に出演する[チャリート]が登場。ライブへの意気込み、彼女の魅力に迫る!

チャリート

 R&Bシンガーから、ジャズシンガーへ
ジャズを始めたきっかけは?
86年、87年頃、本格的にジャズを始めたのですが、それまでは六本木BODY&SOULでR&Bを唄わせてもらっていて、ママさんの好意で半年ぐらい、日野皓正さんや日野元彦さん、本田竹彦さんなどいろいろなミュージシャンとセッションをさせてくれて、そこからジャズの楽しさ、の難しさを感じるうちにハマっていきました。
ジャズの魅力は?
チャリート 料理と同じで、自分の“味付け”を楽しめるところ。材料という自分のアプローチを加え、自分の曲に仕上げるという感じ。魅力的ですね、ジャズは。
影響を受けたアーティストは?
  もともとR&Bから歌の世界に入ったで、[スティービー・ワンダー]は好きですね。ジャズでは[サラ・ボーン]とか。いろいろな人の曲を聴いていますから、この人ひとりというのはないんですけど。

 充実したライブ活動
現在の活動は、都内のライブハウスが中心ですか?
チャリート 普段はそうですけど、日本全国のジャズフェスやイベントに出たり、それ以外に今は外国にも行ってます。活躍の場を世界に広げて、もっともっと自分の才能を発揮していきたいと思っているんです。
チャリートさんのジャズのスタイルは?
チャリート 殆どトリオですが、いろいろですね。トリオに、ギターやサックスを加えてみたり、ビッグバンドの時もあるし。
特に好きなスタイルはありますか?
全部好きです(笑)音楽に対する情熱は変わらないです。
ただ、スタイリングだけは変わっていきますね。
例えば、ビッグバンドは10何人ものメンバーをバッグにして歌うから、すごくエネルギッシュな唄い方になるとか、ね。
一昨年、アルバム「ノンストップ・トゥ・ブラジル」で、「ジャズディスク大賞ボーカル賞」を受賞されましたが、ブラジル音楽もお好きなのですか?
チャリート そうですね。もともと、ボサノバは好きなんです。昔から大好きなイバン・リンスというコンンポーザーがいるのですが、そのアルバムは彼と一緒にレコーディングしたアルバムです。
アルバムといえば、6月にニューアルバムをリリースされるようですね?
はい。マンハッタン・ジャズ・オーケストラと共演する「Nica's Dream」というアルバムです。6月21日の発売です!
一昨年、サントリーホールで行われたマンハッタン・ジャズ・オーケストラのコンサートを観に行ったんです。ずっとビッグバンドが好きでしたから…。そのライブを聴いて、「一緒にやりたい!」と思って、プロデューサーに相談してみたんです。それまで、マンハッタン・ジャズ・オーケストラは、一度もボーカリストとレコーディングをしたことがなかったのですが、なんと、オッケーしてくれたんです!
アルバムの仕上がりは?
チャリート それはもう、すごいカッコイイですヨ!ただのバッグバンドではなくて、ちゃんと歌を生かしながらも、オケのサウンドもガンガンに動いてて、これがジョイントだ!って感じが伝わってくると思います。
今年の活動は、このアルバムのライブが中心になりますか?
チャリート そうですね。バンドメンバーを集めるのが大変ですけど、できる限りやってきたいと思っています。アルバムとは、多少、メンバー編成が変わるかもしれませんが、今年はいっぱいプロモーションしていきます!

 「ハママツ・ジャズ・ウィーク」について
「ハママツ・ジャズ・ウィーク」(以下、ハママツジャズに省略)にはどのようなイメージを持たれていましたか?
観たことは一度もなかったけど、レベルの高いジャズフェスティバルだと思っています。今年で15年目ということですが、そこまで続けてこれたという歴史がすごいと思うんです。数年で消えるフェスティバルが多いですからね。だから、そんな素晴らしいフェスティバルからお声をかけていただけて、本当に嬉しかったです!
今回、ハママツジャズはどんな構想で?
チャリート 主に、自分のアルバムの中に入っている曲のビッグバンドアレンジメントですね。スタンダードが中心です。それから、普段、ブラジルものは、ビッグバンドではやらないんですが、今回はやってみようと思っています。
今回、フィル・ウッズさんとも競演されるようですが、それについては?
チャリート 出演者全員が集まってのフィナーレの1曲で共演するのですが、とても楽しみです。曲は最新アルバム「Nica's…」から1曲やる予定ですけど、それは日本初公開です!!

 "伝わる音楽"を…。
唄う上で大切にしていることは?
気持ちですね。唄うためには、その曲のすべて知っていなければならない。演技することと同じですから…。その曲を生かせるぐらい理解して、曲に魂を宿らせてそれをお客さんに伝える。口先では伝わらないんです。
言葉が通じなくても(英語が分からなくても)、気持ちは伝わるようで、ライブが終わった後、「何かわかる」って、よく言われます。
音楽のチカラってすごいですよね。エナジーが伝わるんですから。






 
アーティストはやわかり
たなかりか

Profile
マニラ生まれのジャズシンガー。天性の美声に加え歌うことへの情熱に溢れる日本はもとより、いまや海外でも高い評価を得ている。
幼い頃に歌を始め、学校や地域行事のときのステージに始まり、クラブやコンサートホールでも歌うようになる。日本のホテルとクラブが主催する同国内オーディションの歌手部門で優勝し、半年契約で来日したが、それを契機に、それまでとは異なったグループで、ポップ、ソウル、スタンダードのナンバーを歌うプロ歌手としてデビューした。

先生でもあるチャリートさん!
14年前から渋谷でヴォイスワークショップを開いているというチャリートさん。現在、週に2回のレッスンには約30名の“ヴォーカルのたまご”さんが通っているそうです。もともと、教えるのはイヤで、さいさんの依頼にも、いつも首を横に振っていたようですが、ある時、「そろそろ若い人に影響を与えないとだめだよ」といわれてハツとして、それから講師をやるようになったのだとか。
一旦始めてしまえば、夢中になってしまうというチャリートさんは、講師をすることで新しい自分を見つけだし、 講師業にも驀進!あまりにも忙しかったたため、一度はアシスタントも雇われたそうですが、自分のコンセプトが伝わりにくかったということから、どんなに忙しくても、直に自分の目で生徒さんの様子をチェックして、自ら歌って指導しているという、直接指導の方針を貫いているそうです。
講師としての活動はシンガー・チャリートにも好影響を与えているようで、当面は続けていくといわれていました。こんな先生に教わって、かっこよくジャズを奏でてみたいものですね。

Nica's Dream
 「Nica's Dream」
2006年6月21日発売
2800円(税込)

Non-Stop to Brazil 「Non-Stop to Brazil」
第38回 「ジャズディスク大賞ボーカル賞」受賞
2625円(税込)

チャリート 公式ホームページ
http://www.charito.com/

■編集後記
前回のたなかりかさんに引き続き、今回もジャズシンガー。チャリートさんといえば、1〜2年前に、富士のケルンさん(ジャズライブハウス)に出演するなど、お名前は以前からよく聞いていました。日本のトップクラスのジャズシンガーだし、美人だし、インタビューをする直前まで緊張していたのですが、どっこい!話してみるととても庶民的。そして、日本語も上手。(パチパチ)リラックスした雰囲気の中で、インタビューをさせていただきました。左の文中にもありますが、チャリートさんの歌は、とにかく“来る”のだそう。“きてます、きてます”というマジックがありましたが、まさにそれ。エナジーがびんびん伝わってくるらしい。他の方からも、「歌を分かっているから、わかってて伝えようとして気持ちが前にでるから、エナジーが伝わる」とか。そういえば、インタビューの時も、会話が盛り上がってくるとだんだん身を乗り出して、身振り手振りで話してくれました。
「情熱の人」です。
ハママツジャズでも、熱いスイングを巻き起こしてくれそうです。

2006年6月13日に掲載したものです。
   
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