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2006年12月中旬、JR静岡駅前の再開発事業の工事に伴い、静岡・紺屋町の地下街から御幸町のペガサート地下1階に移転した「キャット&ボア」。1964年にオープンし、当時まだ静岡ではあまり知られていなかったピザやスパゲッティをはじめて紹介したお店のひとつとして幅広い客層に支持されてきた洋食の老舗店だ。
この店の看板メニューはなんといっても「ミートソース」。少し甘みがあるのが特徴で、この味に惹かれ遠方からわざわざ来店する人や、親子4代でこの味を愛している家族もおり、老若男女を問わずファンが多い。明るい人柄で店のキャラクターとしてイラストにも描かれている店主の中村由美子さん、通称ゆみこママが「日本でたったひとつの味」をめざしているというこのミートソースは、開店当初イタリア人シェフから伝授されたもので、ソースのベースとなるルーづくりに10日かけ、さらにそれにひき肉と野菜を加えてさらに3日寝かせるという手間暇のかかる逸品。じっくりと時間と手間をかけてこそ、生まれるマイルドな味わいと優しい甘さなのだ。
実は中村さんは地下街に店を構えていた時から、足の不自由な方も入れるようなお店にしたいと考え、我々SEEDにどう工夫したらよいかと相談を持ちかけていた。移転後中村さんの願いは叶い、「(障害の有無を問わず)誰でもOKですよ。とりあえず、ここにくればハッピーだよ!」とバリアフリーになった店内を眺めながら、誰もが気軽に入れるお店づくりをしている様子を笑顔で話してくれた。
お店が移転したペガサートはビル全体がユニバーサルデザインに配慮したバリアフリー設計なので段差もなく、施設のサインも充実し、各階に車椅子の方でも利用できる多目的トイレが設置されている。新静岡センターとは地下通路でつながっているのでバスや電車を利用して来店するのに便利で、雨の日も濡れずにすむ。
ペガサートの地下1階、エスカレータの前に行くと、真っ先に目に飛び込んでくるのが大きな円柱に描かれた「キャット&ボア」の店主ゆみこママのイラストだ。その横に店の入口がある。入口は鮮やかな赤色の大きな開き戸で、段差がなく間口が広いので車椅子の方でもゆとりを持って入ることができる。店内にはカウンター席とテーブル席があり、カウンター席は車椅子の方でも入りやすい高さと奥行きで、通路幅も広めでゆったりとしている。
「ミートソース」というと、白い服を着ている時など食べこぼしてシミになるかもしれないからちょっと‥。という方もいるかもしれないが、ここには食べこぼしを気にせず、おいしく「ミートソース」が食べられるようにとナフキンをクリップで止め、エプロンのように使える「ジャストミートエプロン」というものを用意している。これはお客さんからのアイデアから生まれたものでサラリーマンの方などに好評だとか。またお店の看板に人気メニューのランキングを表示したり、メニューも「とくとくセット」や「わくわくセット」など覚えやすい名前をつけるなど、良いことは取り入れていこう!という姿勢で常に工夫している。誰もが入れるお店づくりと人と出会いを大切にしている中村さんはいつも笑顔を絶やさない。それは入口のイラストどおり明るく優しさにあふれた笑顔だった。
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| 12月中旬、静岡・紺屋町、地下街からペガサート地下1階に移転オープンした |
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共用品はすべて揃っている
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ナプキンの両端をクリップでとめてエプロンのように使える「ジャストミートエプロン」
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子供からお年寄り、車椅子利用の方までとにかく誰でも気軽に来てもらいたいと話す、明るい笑顔の店主中村由美子さん
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