静岡市丸子にある駿府匠宿の向かい側に、丸子城跡が残る山を背景に建つ、純和風のお茶処がある。そこが『茶房 一茶』だ。
駐車場から、お店の入口に続く道には、石畳が敷かれており、入口までを案内してくれる。店内入口の手前に10センチほどの段差があるが、店長の泉さんは笑顔で「お手伝いとスロープの代わりになるものを用意して段差をカバーします。どの様にしたら良いでしょうか。入口の段差にスロープを作り、解消しますよ。その方が、入りやすいでしょ」と気さくな感じで応えてくれた。今後はスロープを作るなど段差を改善するという。その気さくであたたかい人柄から、お客さんは常連さんが多いという。40〜50歳代のお客様がほとんどだが、平日は20歳代のお客様も訪れ、ここでゆっくりと流れる時間を楽しんでいかれるとのこと。泉さんは、いろいろなお客様に対して「普通です!誰にでも同じ付き合いをしていますよ」と答えてくれた。
開店して25年が経つという店内は、純和風な佇まいの中に、ソファなど昭和のモダンなデザインが残されており、懐かしい70・80年代を思い出させてくれる。店内に入って一番印象的なのが、庭が一望できる明るく大きな窓である。庭を望む一角は一面その大きな窓で覆われており、お店のどの席に座っても、自然があふれる広々とした庭と、そこに集う野鳥たちを楽しむことができる。そこには、自然が織りなす“おもしろさ”と“あたたかさ”があり、ついつい時を忘れて見入ってしまう。そんな風景を眺めながら、おしるこやあんみつなどの甘味から、ピラフ、カレー、そばなどの軽食を食べることができる。食器類も「言って頂ければ、取っ手付のコップもご用意します」とさりげない気遣いがあり、ますます長居してしまいそう。 庭を眺めながら食事ができるのは、囲炉裏を囲むかたちで椅子に座る席と、ソファに腰掛けるテーブル席。そのゆったりと座れるソファからは、素敵な庭を充分満喫できる。通路は手動車椅子が通れるほどの広さだが、腰掛けはともに可動式であるため、来店前に電話でお願いしておけば、車椅子利用者や松葉杖利用者の方などが、通りやすく、座りやすいテーブルや通路に配置し直してくれるそうだ。
泉さんが気にしていたのはトイレ。トイレは、和式でスペースもあまり確保されていない。そのため、車椅子利用の方には、(駿府匠宿の方に了解をいただいた上で)隣接している駿府匠宿のトイレを利用していただいているという。駿府匠宿には、様々な方に対応したトイレがあり、設備が整っている。
陶芸や染色、竹細工など伝統工芸の体験ができる駿府匠宿に隣接し、庭の裏手には丸子城跡へと続くハイキングコースがある「茶房 一茶」。四季を楽しみながらの森林浴やハイキング中の一腹に、ちょっと立ち寄って心と体を休ませてみてはいかが。 |