| 静岡市立南中学校と静岡市立宮竹小学校の間の道路を石田街道方面に向かうと、玉手箱のふたをイメージしたというかまぼこ型の屋根が特徴的な建物が見えてくる。そこが「食彩遊膳
ひめの家」だ。駐車場から店内入口まではスロープがあり、これはお店をオープンした時から、お年寄りや車椅子を利用する方のために設けたとのこと。引き戸の入口扉を開け、店内に入ると、正面に二段の階段を上がる座敷席と、その同じスペースに掘りごたつ式のカウンター席がある。それとは別に店内に入って左側に段差なしで3人ほど座れるテーブル席がある。
一枚板で出来ているという見事なカウンターでは、お店の人と顔を合わせながら会話と食事を楽しむことができ、そのカウンターに立つ店員さんからはお店の多くを占める座敷全体を見渡せるようになっている。店主の長谷川豊さんは「私たちは、お客様と顔を合わせ、コミュニケーションをとりながら、一人一人のお客様に合った接客を心がけています。そして、来店してくださったお客様同士が料理を通じて交流し、フレンドリーな関係をつくっていただけたらと思っています」と、気取らない雰囲気のお店づくりを心がけている。そんな思いを込めた店内は、圧迫感をなくすために敷居のない広間と高い天井が織り成す空間が広がっている。その空間の演出が会話の行き交う場を自然につくりあげている。それは、昔ながらの家族の団欒を思い出させてくれる。長谷川さんの娘さん達への思いを込めた「ひめ(姫)の家」という店名からも家族のあたたかさを感じさせてくれる。 ここ「ひめの家」は、静岡でもめったに手に入らない焼酎や日本酒を数多く取り揃えており、お酒に合った料理も多くいただける。この職人仕込みの料理やお酒を共に盛り上げるのは、毎日手書きで書いている和紙のメニュー表と、長谷川さんの人柄でつながるネットワークで集められた食器やインテリア雑貨である。新鮮な食材を毎日現地から直接仕入れており、食材に対する思いも感じられる。食器類は、箸、フォーク、小皿や取っ手付きコップなど「全部揃っているのが当然です」と長谷川さんの食器も含めて料理を楽しんでもらいたい、それぞれの人が使いやすいものを用意してお客様をお迎えしたい、という気持ちがこめられている。ここでは人と人とのつながりを、料理とお酒と空間を通じて楽しみ、感じることができる。 |
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| 緩やかなカーブを描く、かまぼこ形の屋根が特徴の外観 |
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| 天井が高く、木をふんだんに使った座敷席。広々とした空間が広がる |
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| 店の大半を占める座敷席にあがる段差。 |
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| 唯一のテーブル席は個室のように区切られている。テーブルは足が置けるようになっている。 |
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| 仕込み中にもかかわらず、快く素材・料理・器などについて丁寧に話してくれた店長の長谷川豊さん |
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