藤枝・蓮華寺池公園近くにある、ジャズが流れる石蔵造りのカフェ『茶房 華蔵』。店のオーナー横山智久さんと奥様の久稔子さんが、智久さんの祖父が長年大切にしてきた石蔵を改装して2008年4月にオープンしたお店だ。
昭和9年に建てられた石蔵は装飾建材として知られる大谷石が使用され、どっしりとした重厚感のある風情を醸し出している。改装時には内装に竹や土、木などの自然素材が用いられ、やわらかな印象がプラスされた。石蔵は70数年もの間、この地に根をおろし、歴史を見守り続けている。
建具などは横山さんご夫婦がひとつひとつ丁寧に磨き直し、店のアクセントととしてあちらこちらに使われている。その落ち着いた雰囲気からか、女性客はもちろん、男性客も多いそうだ。また杖を使っている方や車いすユーザーも来店するそうだ。
店がある場所は旧東海道への抜け道ともなっているので、店の前の道路は比較的車も多く通行する。店の前にある駐車場は広々としていて駐車しやすい。砂利敷きの駐車場にはたくさんの季節の花々が植えられ、来る人をやさしく迎えてくれる。
店の入り口にはスロープと4段の階段があり、それぞれ手すりも設置されている。スロープは傾斜が急なので車いすユーザーは介助者が一緒の方が安心だ。スロープや階段を上がると手動車いすが停まれるくらいの広さがあり、停車してプッシュ式の自動ドアを開けることができる。
入り口は段差がなく、店内もフラット。レトロな雰囲気の空間で時間がゆっくりと流れているようだ。壁には横山さんのお母様が書いたという素敵な掛け軸(→画像を見る)がかけてあった。通路は手動車いすユーザーも通れる幅が確保されている。鬼胡桃(ウォールナット)の一枚板でできたカウンターは高さが84センチとやや高め。テーブル席は高さ70センチ。こちらは車いすユーザーも入りやすいよう、高さを指定して特別にオーダーしたそうだ。共用品はすべて揃っていて、メニューは文字の表示がメーンだがケーキや限定ランチなどの食べ物については絵の表示もされている。トイレは、洋式で歩行可能な人であれば使用できる。2階にもフロアがあり、1階とはまた異なる雰囲気でソファ席が用意され、ゆったりとくつろげる。2階への階段は急で約10段ほど。こちらはギャラリースペースにもなっている。
店の自慢はなんと言ってもコーヒー。10種類の生豆を仕入れ、店で焙煎しているため、香り高いコーヒーが味わえる。「焙煎の方法は豆により異なり、豆の持つ苦み・酸味などの特徴を引き出すように焙煎しています」と横山さん。おいしくいただくには焙煎後2週間以内に使いきった方がよいそうだ。価格も手頃なため、コーヒー豆を買いにくる人もいるとか。
店名をつけた華蔵ブレンドは横山さんの好みの味が味わえる一品。こちらはコロンビア(甘味と酸味のバランスがよく、コクもあり、甘い香りでやわらかな味わい)をベースにした苦みとコクのあるコーヒーだ。このコーヒーは横山さんがテイスティングをして自らブレンドしたそうだ。ここでしか味わえないのでぜひお試しを。
ケーキもひとつひとつ横山さんが作っていて、中でも甘さ控えめのあっさりとした生クリームと季節の果物を使ったロールケーキは人気のデザート。またコーヒー付きのランチセットもあり、夏は自家製ミートソースのパスタセット、冬はビーフシチューが食べられる。
横山さんは「男性も女性も、ひとりでも立ち寄れ、落ち着いた雰囲気の中、時間を大切にしたい方もゆっくりくつろげるようなお店にしたい」と話す。ぜひコーヒーを味わいながら、いつもと少し違う、ゆったりとした時間を過ごしてみてはいかが。
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| 藤枝・蓮華寺池公園の南側、シルバー人材センターのすぐ前にある石蔵を改装したお店。スロープの傾斜が急なので車いすユーザーは注意が必要だ。スタッフに声を掛ければ、快く手助けしてくれるので申し出てほしい |
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店内の入り口付近。扉は自動ドアの引き戸。敷居に高さ1センチの段差がある
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| 石蔵は築70年以上とは思えないほど保存状態がいい。店内はダークトーンの天井、壁に包まれ、落ち着いた空間になっている |
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| ひとりでも立ち寄っていただけるような雰囲気を大切にしていると話す、オーナーの横山智久さんと奥様の久稔子さん |
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