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伊豆の食紀行

伊豆の魅力といえばやっぱり味覚!
栽培や漁の現場、こだわりの加工法、そして買える・食べられる場所など、
今が旬の伊豆の幸を、様々な角度からご紹介します。

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刺身
イセエビ
旬の時期旬の時期:9月15日〜翌年5月15日が静岡県の漁期。
禁漁期にも、漁協等の蓄養所にストックがあれば天然モノが食べられる。
生きたままを造ったばかりの刺身は、やはり産地でなければ食べられない。見て!この薄ピンクに透きとおった身。氷で締めてフルフルと花が咲いたような美しさが、真紅の殻の器にまた映える。プリッと、そしてねっとりとした歯応え。海のものの臭みは全くなくて、さわやかな甘みという感じだ。ミソも濃厚で甘い。頭をほじって食べたくなるが、翌朝の味噌汁を楽しみに、がまん、がまん。
※2003年掲載の特集です。文中のデータなどはその後変わっている可能性があります。
ご利益ありそうな…
 静岡県のイセエビ漁獲量は、千葉、三重に続き全国第3位。その85%以上が伊豆で水揚げされるのだから、イセエビが伊豆観光のお目当てになるのも当然だ。味もさることながら、あの迫力ある形、色。食卓を一気に豪華な雰囲気にしてくれる。
  「伊勢では、今でも儀式の際に、イセエビを神前にお供えする。そういう文化の発信が伊豆にはないなぁ」と言うのは、『海士の宿 八千代館』のご主人、平山敏郎さん。エビ網漁師であり、様々な角度からイセエビを調査し、まとめている“イセエビ博士”だ。
 平山さんによると、平安・鎌倉時代には、イセエビの赤い色やひげをたくわえた風格ある様相から、縁起ものとして祝儀や客膳に用いられたとのこと。江戸時代にも大名たちが、正月の床の間飾りにしたそうだ。
  伊豆ではどうか。南伊豆町子浦では、徳川第14代将軍が立ち寄り、食したとされる味噌仕立てのイセエビ入り鍋が、『将軍鍋』という郷土料理として残っている。また、南伊豆町では昔から、毎月旧暦の11〜19日には網を入れない慣わしがあり、エビ網漁の時期、漁師は旧暦での生活となるそうだ。 こんな暮らしや伝統との結びつきも、おいしさの付加価値になるのではないだろうか。
 
ボイル
ゆでると見事な朱赤。これは神社の鳥居と同じ色、魔除けの色だとか

コミュニティ
朝の浜辺。イセエビ漁は地域総で。浦始めから浦仕舞まで、1年の漁生活も地域のしきたりに則って
背負い
下流の女性はタフでなければ。60才を過ぎた人たちが、浜での作業、海女、民宿とひとり何役をもこなす

網修縫
短時間で終わる漁の後は、たっぷり時間をかけて網目すべてを点検し、破れ、ほつれを修繕する。漁師の太腕 で繊細な作業

 地域を味わう
 午前5時、南伊豆町下流(したる)の浜に小船のエンジン音が響く。真っ暗な空と海の間を進む船の光は、見て取れるほどの近さで止まった。今の時期、下流のイセエビ漁は、浜からほんの数百メートルのところで行われてい る。前日の午後3時頃、帯状の「刺し網」を、数十メートルの深さの岩場に縦に張り、夜行性のエビが掛かったところを翌朝引き上げる。
  5時半をまわると、今度は女性たちがぞくぞくと集まってきた。「エビの時期、浜は社交場なんですよ」と、八千代館の女将、綾子さんが言うように、焚き火を囲み、夜明け前の静けさを破って大声で話す、笑う。 そこへ、最初の船。浜に引き上げられた船を、厚いビニールシートをマントのようにかぶった女性陣が取り囲む。船の上から落ちてくる、丸められた赤い網をマントの背中で受け止め、担いで運ぶ。そこからは、男衆もいっしょに地域総での作業。カギを使って網からエビを素早く、ていねいに外す。海藻などゴミを取りながら網を束 ねて吊す。その間みんな、足も手も、口も忙しく動く、動く。
  磯の香りと波の音、夜明けの移ろい、下流の人々の活気を感じながら、3隻の船から降ろされた網すべてが片付くまで浜で過ごす。朝食前の1時間、これもたいそうなご馳走だ。
    
お店紹介
[食べる]海士の宿 八千代館(南伊豆町下流 Tel.0558-65-0056)
大正14年創業、平山さんで4代目。7室すべてが海に面していて、気持ちいい眺め。料理には定評があり、食通の年配客が多い。イセエビ宿泊プランは8,800円(税込)〜でイセエビの刺身・ボイル、地魚の刺身がつく。(12/31〜1/3は1,000円アップ)チェックイン15:00、チェックアウト10:00、不定休。
その他、伊豆各地でイセエビ料理が味わえます。
伊豆各地でおトクな「伊勢えびまつり」を開催!
北川温泉 伊勢海老まつり(東伊豆町)
 2007年9月15日(土)〜12月25日(火)
白田温泉 伊勢海老まつり(東伊豆町)
 2007年9月下旬〜11月下旬
伊勢えびまつり(南伊豆町)
 2007年9月20日(木)〜12月20日(木)
伊勢えびまつり (西伊豆町)
 2007年10月1日(月)〜10月31日(水)
土肥温泉 伊勢海老付宿泊プラン(伊豆市土肥)
 2007年10月1日(月)〜12月20日(木)
伊勢えびまつり(河津町)
 2007年9月20日(木)〜11月30日(金)、
 2008年3月1日(土)〜5月31日(土)
伊勢えびまつり(松崎町)
 2007年9月20日(水)〜11月20日(火)
 
聞き込みメモ

刺身をつくってみよう
[準備]
ボールに日本酒と氷を入れておく。(エビの身を締めるため。お酒がミソ!)
  1. イセエビを背中からつかみ裏返して、頭の殻の内側に包丁を入れ、殻と身を離す。表側も同じ。
  2. 頭を引っ張り、身を引き抜く。(頭だけになってもギーギー鳴くのが、ちょっと…)
  3. 胴体を裏返してまな板に置き、両脇に包丁を入れる。
  4. 腹の皮を引き剥がし、指もしくはスプーンで殻から身を剥がす。
  5. 身をひと口大に切り分け、用意したボールに入れて、氷で締める。
  6. 皿に頭、ひっくり返した胴体の殻をつなげて置く。そのとき、5枚に分かれた尻尾の真ん中を上につまみ上げると、尻尾がきれいに開く。
  7. 胴体の殻に水気を切ったエビの身を盛り付ける。ツマ、レモンの輪切りなどはお好みで。
    ※頭や殻は翌朝の味噌汁へ。1匹で2度楽しめる。

盛付

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