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伊豆の食紀行

伊豆の魅力といえばやっぱり味覚!
栽培や漁の現場、こだわりの加工法、そして買える・食べられる場所など、
今が旬の伊豆の幸を、様々な角度からご紹介します。

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名物弁当
名物弁当
旬の時期ウメ、ツバキの時期が終わっても、通年販売の予定。
どちらも地アジ、キンメダイ、ワサビなど地元食材を豊富に使い、市の花をイメージした華やかな盛り付け。品数が多くてボリュームがあって、これで千円以下というのは驚きだ。そして、時間が経つと見た目が崩れたり、匂いが移ったりする弁当の嫌なところがないのが一番うれしい。下処理からていねいに調理され、手抜きなく盛り付けられた惣菜の一つ一つに、作り手のもてなしの心が感じられる。「食べてよかった」と思える弁当に出会えた。
アイデアは起爆剤
 昨年度、静岡県熱海県行政センターが実施した「アイ―ビジネス創出コンテスト」は、“いやし・ゆとり・ふれあい”をテーマに熱海、伊東のイメージアップと活性化を実現する、新しい産業起こしのアイデアコンテスト。約2ヶ月の募集期間に全国から533件の提案が寄せられた。
 そして今回、土産品部門の最優秀賞「アイのオリジナル駅弁『福梅』『福椿』」が商品化の運びとなったのだ。「熱海のウメ、伊東のツバキをモチーフに、地場の食材を使った地域色豊かな駅弁を」、という東京都の長谷川由美子さんのアイデア。ネーミングのよさと花型容器の色鮮やかなイラストが受賞の決め手となった。
 長谷川さんの応募用紙には、現在の熱海、伊東には衰退したイメージがあり、静岡出身者として絶対に再生してほしい、という応募動機が添えられていた。その思いに応えたのは、熱海市「らんちはうす こまつ」と伊東市「(有)大幸(たいこう)」。1月24日、『福梅』と『福椿』をそれぞれデビューさせた。
 「両店とも熱海、伊東の名に恥じないように、と試作を重ねてくれました。この1ヶ月で、どちらも千個以上売れたと聞いています」と、行政センター振興商工課の沓間智彦さんは笑顔。さらに二つの“福”がもたらす、新事業に取り組む気運の波及効果に期待を寄せる。
 
小松さん
「らんちはうす こまつ」のご主人、小松道祥さん。「地のおいしいものを食べて、いい思い出を持ち帰ってほしい」と話す。

斉藤さん
「(有)大幸」社長の齋藤ゆり子さん(右)と経理の大津滋子さん。「伊東という看板は重いけれど、いいきっかけになった」と、早くも第2弾を企画中。
福梅
「作り手には100分の1でも食べる人には1分の1」。気持ちは商品にあらわれる。

  「らんちはうす こまつ」の『福梅』
「インターネットなどを見て、楽しみに注文してくれる個人客の期待を裏切らないようにしたい。熱海の新名物、うちの看板弁当なんだから大事に育てたいんです」と、小松道祥さんは言う。
 商品化では、コストがかかり過ぎる花型容器をやめ、その分、中身の充実を図った。ウメの花は、赤米を雑ぜて炊いた薄紅色のご飯で表現。発売後もアンケートでお客さんの声を聞き、肉の炊き方、味の濃さなど改良を加え、完成度を高めた。
 また、1個の注文を、列車の到着時刻に合わせて熱海駅へ配達するなど、細やかな対応も弁当の大きな付加価値となっている。
 最近は、会議などの昼食用に旅館からの注文も増えてきたとのこと。地元での認知も進みつつある。
「(有)大幸」の『福椿』
 「フタを開けたときにニッコリしてもらえればうれしい。そして、食べて得した気持ちになってほしいと思って作りました」と言う齋藤ゆり子さんには、女性ばかりのスタッフが開発の心強い相棒。
 常套の調理法を入れ替えた金目鯛南蛮漬けと鯵わさび味噌焼き、塩味をつけずに風味を引き立たせたぐり茶ふりかけ、漁師の家で育った齋藤さんのお袋の味、鯖すり身など、「こんなもの食べたいね」と、思いついたらすぐ試作。女性ならではの自由さ、大胆さが生きた弁当に仕上がった。もちろん、健康を考えた食材、見た目の美しさへの気配りも十分。
 すでにリピーターも増えており、「心に残るお弁当に」という齋藤さんの思いは、すでに実現のきざしだ。
 
福椿
数の揃わないサザエ以外はすべて地元で仕入れ。味に妥協はできないから、手間も経費も覚悟の上。

お店紹介

[買う・食べる]らんちはうす こまつ (熱海市中央町 Tel.0557-82-3100)
『福梅』(900円)は、前日までの予約で100個まで対応。それ以上は相談で。10個以下ならば当日10:00までの連絡で昼食に間に合う。2、3個程度ならば予約なしでも30分以内で用意できる。昼、夜ともレストランのメニュー(みそ汁、コーヒー付1,000円)としても注文可能。熱海市内配達可。駅などでの受け渡しも可能。
レストランは、日替りランチ500円(木曜のみ300円!)、金目鯛姿煮定食1000円など、メニュー豊富で安いと評判。日曜・祝日休(但し、『福梅』は予約分の配達あり)、12:00〜15:00、17:00〜20:30。

[買う](有)大幸〔たいこう〕 (伊東市吉田 Tel.0557-44-0055)
『福椿』(980円)は、前日までの電話予約で数百個まで対応。10個以下ならば当日10:00までの連絡で昼食に間に合う。もちろん、1個から注文できる。伊東市内は配達可。小室山公園つばきの園「ツバキ鑑賞会」(〜3月14日)会場では、予約なしで購入できる。その他、弁当500円から、おにぎり、サンドイッチ、予算に応じてオードブル、会席料理など予約で対応。無休、8:00〜17:00。

パッケージ
※詳しくは静岡県熱海県行政センターホームページで
http://www.pref.shizuoka.jp/soumu/sm-14/ai/ai1.htm
 
聞き込みメモ

うれしいおまけ付き
 どちらの弁当も“福”にちなんでおみくじ付き。『福椿』のおみくじは、小さな折り紙の花。大幸の従業員みんなで手分けして、家で折っているそうだ。『福梅』のおみくじも、こまつのご主人がパソコンで手づくり。中吉が出れば、レストランで100円引き。大吉は1000円の食事券として使える幸運が付いてくる。
おみくじ
パッケージも特注『福椿』
裏面にまでツバキ模様が施された美しいパッケージは、まるでケーキの箱のよう。2段の中箱にも淡いツバキの絵。もったいなくて捨てられず、洗って再利用する人も多いとか。リサイクル資材を使っているから捨てても安心。
福椿パッケージ

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