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しずおか蔵元ウォッチ
「白隠正宗」高嶋酒造
(沼津市)
文化元年(1804年)創業。富士山と並んで「駿河に過ぎたるもの」と謳われた名僧・白隠禅師ゆかりの松蔭寺のお膝元で酒を造り続け、明治17年には山岡鉄舟が「白隠正宗」と命名。昭和33年に法人化した。JR原駅に近い旧東海道沿いにあり、酒蔵の伝統を伝えるナマコ壁の建物が今も残る。
高嶋酒造 写真
JR原駅に近い旧東海道沿いにある
 

「山下に流水あり こんこんとして止む時なし 禅心もし是くの如くあれば 見性あにそれ遅からんや」と白隠禅師が歌ったように、この地は富士山の雪解け水が大自然のろ過によって磨かれ、こんこんと湧き出る名水の郷。高嶋家では13年がかりで地下150メートルの水脈を掘り当て、約300年前に降った富士の雪解け水といわれるまろやかな湧水を仕込み水に使用している。

 さらに若き当主・高嶋一孝さんが、普通酒を全廃して、全量箱麹造り・槽(ふね)搾り・瓶燗急冷という吟醸仕様の造りに切り替え、製品全体のレベルアップを図った。「機械搾りと違い、槽搾りは酒のもろみを酒袋に手作業で詰め、50段ぐらいに積み上げて上から圧力をかけるので、3人がかりの大変な作業です。酒袋の洗濯もハンパじゃない」と汗をぬぐいながらも「今、生酒をマイナス5℃の超低温で熟成させ、出荷時に火入れするという実験もやっています。面白い酒ができると思いますよ」と意欲的に語る。そんな若き酒造家のチャレンジ精神が、駿河に新たな"過ぎたるもの"を生み出すに違いない。


「白隠正宗 沼津五百万石純米酒」
精米歩合60%、アルコール度数15・2度、日本酒度+4・0 1.8L 2550円

沼津の酒米「沼津五百万石」で醸した人気の純米酒。丁寧な搾りと低温貯蔵が奏功し、近年の酒質向上は目覚しいと各方面から賞賛されている。
白隠正宗
 
 
仕込み蔵
仕込み蔵
蔵の井戸水
蔵の井戸水
古文書に“不二(富士)の真なる霊水、駿州原宿に在り”の記述を見つけ、高嶋家が13年がかりで地下150メートルの水脈を掘り当てた。原の人々にとっても貴重な水源となった。

若き当主・高嶋一孝さん
蔵元の高嶋一孝さん
20代で当主を継ぎ、高品質化を目指して新しい酒造りに取組む若き酒造家。柔道で鍛えたガッツと、進化する酒造方法への貪欲な姿勢に、新たなファンも増えつつある。

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※掲載内容は取材時点のものでその後変更されている場合もあります。【最終更新】2008年5月

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