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しずおか蔵元ウォッチ
「田子乃富士」 渡辺酒造
(沼津市)
明治6年(1873)創業。沼津の千本松原に沿って続く旧東海道沿いにあり、大正9年にこの地へ移住した歌人・若山牧水にも愛飲された。「それほどにうまきかとひとの問ひたらばなにとこたへむこの酒の味」に代表されるように牧水は酒の歌を数多く残し、蔵でも「歌聖牧水」を銘柄にしている。主銘柄は「田子乃富士」。
渡辺酒造 写真
 
 
蔵元には酒造会社の社長として経営に専念する人と、製造責任者として現場を指揮し、場合によっては自分が杜氏となって仕込みすべてを行う人がいる。渡辺酒造社長の渡辺幹夫さんは後者で、若い頃から蔵にやってくる同年輩の杜氏や蔵人と意気投合し、母屋にいるより蔵の中で過ごすことが多く、当然、造りにも精通するようになった。杜氏を雇用せず自分で造るようになって10年近く経ち、社長杜氏の先駆者の一人として他の自醸蔵の励みにもなっている。酒質はいわゆる静岡タイプの低酸というよりも、酸が高くても辛くない、やわらかで旨みある酒を目指す。吟醸はオール兵庫県産山田錦50%精米を使用し4合瓶で1460円、純米はオール富山県産五百万石60%精米で4合瓶1260円と言う低価格・高コストパフォーマンスの商品を送り出している。昨年、東京農大醸造科を卒業した長男が戻ってきて、父と二人で酒造りをすることになった。渡辺さんは創業時の旧蔵を思い切って改造した。蔵の内部を案内しながら「改めて蔵の構造や日本建築の素晴らしさを実感しました。外壁に本物のなまこ壁を復活させるつもりが、職人がいなくて慌てましたよ」としみじみ語る渡辺さんの表情は、建造物同様に、酒造という伝統の職人技を守り、次代へつなげる価値と責任を実感しているようだ。

「田子乃富士 大吟醸」
720ミリリットル 3,100円
原料米/兵庫県産山田錦
(精米歩合40%)
日本酒度+5 酸度1.2
田子乃富士 大吟醸
「牧水 純米酒」
720ミリリットル 1,260円
原料米/富山県産五百万石
(精米歩合60%)
日本酒度+2 酸度1.4

旨みがのって飲み頃です。
牧水 純米酒
 
 
創業当時の米蔵に残るなまこ壁を
「これぞ職人技」と誇りにする
渡辺社長
 
仕込み蔵の内部は創業当時の
柱などを極力残した。
天井の梁も見事だ
 
蔵元直売所では全種類購入可。
また地方発送もOK

お求めはこちらで
※掲載内容は取材時点のものでその後変更されている場合もあります。【最終更新】2008年3月

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