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しずおか蔵元ウォッチ
「忠正」吉屋酒造株式会社
(静岡市)
静岡市中心部、賤機山のふもとにある伝統蔵。創業は宝暦元年(1751)、現当主橋本元雄社長で16代目を数えるという県内屈指の歴史を誇る。徳川慶喜が静岡に居住した際、同行した勝海舟、山岡鉄舟、新門辰五郎らに愛飲された辛口銘酒として知られ、今でも静岡市民に地酒の代名詞として親しまれている。
吉屋酒造 写真
 
 
静岡駅前の御幸通りを2kmほど直進すると、右手に広がる賤機山のふもとに「忠正チュウマサ」の看板が見えてくる。ビルの谷間に伝統家屋の屋根が連なり、酒造期には奥の仕込み蔵から蒸気や吟醸香がぷ〜んと漂ってくる。こんな街中にも酒蔵があるんだなあと嬉しくなる。 忠正の酒は代表銘柄"忠正の鬼ころし"が往年のファンから辛口男酒の代名詞として親しまれてきた。一方、最近の若いファンからは、すっきりとしたのど越しと南部杜氏中島春樹さんの米のうまみを生かした熟練の味が支持を集めている。中島さんは全国新酒鑑評会金賞受賞の常連杜氏。フルーティーな大吟醸、濃醇でふくらみのある山廃純米、キリッとした辛口本醸造などさまざまなタイプの酒を造り分け、それぞれ米や酵母や仕込み方法の特徴を生かした個性的な味を表現している。中でも山廃純米「海舟の山廃」は勝海舟らが鬼殺しと評判だったこの蔵の酒を酌み交わしては苦労を慰藉したという逸話から、当時の山廃造りを復活させたもの。また初代当主の名を冠した「超辛口吉屋忠兵衛」は変則5段仕込みで日本酒度+15という忠正伝統の辛口酒を表現したもの。いずれも中島杜氏の技量によって、高精米を原料にキレよく仕上がっている。この蔵が醸し出す味の多様性や、伝統造りと現代の職人技が融和する姿は、日本酒の奥の深さをしかと伝えてくれる。

「大吟醸 忠正」
720ミリリットル 3,360円
原料米/山田錦(精米歩合40%)

山田錦40%精白の最上級品。連続金賞の杜氏の技量をじっくり味わえる。
大吟醸 忠正
「山廃純米 海舟の山廃」
720ミリリットル 1,560円
勝海舟が当時愛飲したといわれる山廃造りの純米酒を復活させたもの。原料米の精白が悪かった当時のままというわけではなく、60%精白で低温発酵させ、ぬる燗で楽しめる味に仕上げている。
山廃純米 海舟の山廃
「特別本醸造 安倍街道」
720ミリリットル 1,280円
原料米/トヨニシキ(精米歩合54%)

安倍川の伏流水と精米歩合54%のトヨニシキを原料にした淡麗タイプの特別本醸造。
特別本醸造 安倍街道
「特別本醸造 吉屋忠兵衛 超辛口」
720ミリリットル 1,490円
日本酒度+15
通常の倍の超辛口酒。宝暦元年創業の初代当主の名を冠した、キレのよい通好みの味が人気を呼んでいる。
特別本醸造 吉屋忠兵衛 超辛口
 
 
御幸通り〜安倍街道と呼ばれる
県道27号線沿いにある蔵の玄関。
2年連続全国新酒鑑評会金賞受賞の看板が目に留まる。
 
店内では全銘柄が購入できる

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※掲載内容は取材時点のものでその後変更されている場合もあります。【最終更新】2007年6月

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