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しずおか蔵元ウォッチ
「喜久醉」青島酒造
(藤枝市)
島田市との市境に近い藤枝市上青島、旧東海道沿いにある酒蔵。酒造業は江戸中期に創業し、明治初年に正式に酒造免許を取得してから現在の青島秀夫社長で4代目を数える。酒銘は当初「菊水」だったが、他蔵との混同を避け、同じ響きで縁起のよい喜久酔とし、後に呼び名も「キクヨイ」と改めた。仕込み水に大井川の伏流水を深さ55メートルの井戸から汲み上げて使用。軟水で年間平均水温が13度前後と安定しており、低温長期発酵の吟醸酒造りに適している。杜氏は昭和38年から南部杜氏の富山初雄さんが一貫して務める。香味バランスのよい静岡酵母の特徴を生かした酒質。
 
 
新酒がお目見えする年末年始、「しぼりたて」のラベルが酒店の店頭を飾る。実は30年も前、搾り機から出てくる“一番搾り”の美味しさを多くの人に伝えようと青島酒造の先代社長が商品化したもので、当時としては画期的な商品だった。「特別本醸造」もこの蔵が発案した商品だ。平成元年には「青島式吟醸洗米機」を開発し、原料の米を徹底的に洗うことでいい蒸し米、いい麹が出来ることを立証した。青島社長の創意工夫は静岡の酒のレベルアップに多大な貢献をしたということだ。この蔵ひとすじという富山杜氏は“大胆かつ繊細”の形容詞がピッタリの職人さん。そんな社長と杜氏の二人三脚の努力で、喜久酔の味は高いレベルで安定した酒質という市場の評価を得ている。平成8年にはアメリカで投資マネジメントの研究をしていた長男の孝さんが帰国し、家業を継いだ。同年には地元で自然農法の米づくりを実践する松下明弘さんが酒米・山田錦に挑戦し、共に「酒造りは米作りから」を実践。一方で孝さんはマネジメントの手腕を生かし、レギュラークラスの高品質化とロスのない生産・出荷計画に取り組む。「丹精込めて造った酒を、一番美味しいときに一番いい状態で味わってもらいたい」という社長や杜氏の思いは次世代に確実に受け継がれている。

「喜久酔純米大吟醸松下米40」
720ミリリットル 4,494円

松下明弘さんの無農薬自然農法による山田錦“松下米”を40%精米で造り上げた珠玉の逸品。酒通からは「酒の概念を越えている」と絶賛されている。精米歩合50%の純米吟醸松下米50(3,570円)もある。
「喜久酔特別本醸造」
1.8リットル 2,100円
720ミリリットル 1,050円

さわやかな香味とキレのよい喉越し。飲み飽きしない静岡酵母の酒の典型。とくに日本酒入門者には最適。
 
  
 
右から青島孝専務、青島秀夫社長、社長夫人の久子さん 

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※掲載内容は取材時点のものでその後変更されている場合もあります。【最終更新】2008年11月

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