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内観
こだわりの味 鰻処 うな正
(浜松市北区三方原町)
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共水うなぎと静岡吟醸、高潔な精神を真っ直ぐに伝える類稀な店
浜松の幹線道路や東名のインターチェンジ周辺には鰻店の華やかな看板が並び、食欲を大いにそそる。この店も東名浜松西ICと浜松環状線に近いが、派手な看板はなく、一見客が目を留めるような店構えでもない。しかし客の5割は県外から。リピーター率もかなり高い。その理由は、食通ならお馴染みブランド養鰻のパイオニア・共水うなぎを100%使用し、塩やワサビも生産者を選んで仕入れ、地酒は喜久醉、磯自慢、初亀を柱に静岡酒の逸品銘柄をそろえ、ビールはエビスのみ。焼酎は置かないという今どき珍しい骨太の店ゆえ。オーナー伊藤正樹さんは、「生産履歴を公開しているように、すべてに対して正直で真っ当な生産者」と惚れ込んだ共水うなぎの精神を真っ直ぐに伝えたいと語る。その共水うなぎ、志太杜氏の守護神・松尾神社のある大井川町の藤守八幡宮のすぐ近くにあり、南アルプスの清らかな伏流水に育まれている。志太の銘酒と根っこの部分でつながっていると思うと、地酒ファンも見逃せないだろう。派手な看板がなくとも、地道に確かに愛される、食の商いの理想の姿を見た思いがした。
伊藤正樹さん・邦子さん母子ご主人のこだわり
酒肴地酒
生産者から消費者へ―理想の橋渡し役
伊藤正樹さん・邦子さん母子
理想の養鰻と絶賛される共水うなぎだが、取引先は全国に約30軒、地元静岡でも100%使用店は3軒しかなく、うな正は貴重なその1店。伊藤さん自ら養鰻現場におもむき、オーナー片岡さんの姿勢に惚れ込んだ。伊藤さんの父晴夫さんは冬場に鰻を割いても手が荒れなくなり、きれいな環境で丁寧に育てられた鰻であることを実感したという。家族で力を合わせ、いいものを地道に商うこの店の姿勢も、地酒ファンなら好ましく思うだろう。
天然モノに近い香りと旨味があり、一般うなぎの4〜5倍のDHAとEPAを含み、不飽和脂肪酸が多く胸焼けしにくいといわれる共水うなぎ。その真髄を味わえる白焼は、対馬・玄海の塩&静岡・有東木わさびでいただく。純米系のやさしい酒にはうまき細巻もよく合う。 オーナー伊藤正樹さんがきき酒師の資格を取得した4〜5年前くらいから地酒にこだわりはじめた。顧客には県外の食通も多いことから、静岡を代表する銘柄の希少クラスを取り揃える。メニューに書いていない秘蔵酒もあるので、来店時には伊藤さんとぜひ酒談議を。

地酒リスト
初亀(初亀醸造)、磯自慢(磯自慢酒造)、志太泉(志太泉酒造)、
喜久醉(青島酒造)、開運(土井酒造場)、國香(國香酒造) (以上、静岡)
※掲載内容は取材時点のものでその後変更されている場合もあります。【最終更新】2008年4月

地酒ライター
Profile
鈴木真弓・コピーライター、しずおか地酒研究会主宰。静岡県の技と味にこだわって取材活動十数年、ご縁の多かった地酒の造り手・売り手・マジメな?呑み手の応援に努めています。「しずおか蔵元ウォッチ」「酒造りの蔵から」、静岡新聞社刊「地酒をもう一杯」もぜひ見てくださいね。

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