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内観
甚ちゃん
(蒲原町新栄)
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地酒の本領も発掘できる、地元食通ご用達の居酒屋
この店は、自分が旅行者なら旅行先でぜひ発掘したい!と思える店だ。観光ガイドブックで紹介されているような華やかな看板や今風のサービスはないが、駿河湾に面した静岡という土地を魚や酒で存分に表現している。オーナー望月義久さんは由比漁協の現役職員。夕方までちゃんと漁協で仕事をしてから居酒屋おやじに早変わりする(そう聞いただけで魚のウマサは保証されたようなものだ)。客も地元の漁師や釣り好きたちが多く、当然、口の肥えた常連客を納得させるものを出す。「みかんの花が咲く頃が一番ウマイんだ」と出してくれたのは、その日の朝に上がった由比倉沢のアジの刺身。海の男の料理らしい豪快な切り口にも味がある。これに合うのが燗付けなら正雪。焼酎を呑む地元客にも「オイコラ、地魚ナラ地酒ノメヨー」と突っ込み入れてしまったほど相性バツグンだ。常連客にとってここで味わう魚と酒はレギュラーメニューだろうが、地元以外の客にとっては発掘しがいのあるプレミアムメニュー。この価値観のズレが哀しく、可笑しく、いとおしい。
望月義久さん・恵美さんご主人のこだわり
酒肴地酒
地元客に愛され続ける店主夫妻
望月義久さん・恵美さん
開店したとき恵美さんのお腹にいた長女が17歳。夫婦二人三脚で地元に愛される人情居酒屋を営み続ける望月さん夫妻。ご主人は昼間は由比漁協職員として魚の目利きに奔走し、夜は居酒屋店主に早変わり。残業で開店時間が遅れる日があっても辛抱強く通う常連客に支えられて20数年。お客が支える息の長い地域密着店が少なくなった昨今、地酒もこういう店にいつまでも愛され続けてほしい。
メニューは日替わり20〜30種。その日に上がった魚による。オススメはもちろん、アジ、カマス、タコ、イカといった地ものだが、刺身が苦手な人にも焼物、煮物、揚げ物、肉メニュー、豆腐メニューも用意してくれる。味は毎晩夕飯がわりに通う常連さんの保証付き! 日本酒は以前は全国の地酒にこだわっていろいろ扱っていたが、今は静岡の地酒に定着した。燗なら正雪、冷やなら喜久醉(時季によりない場合もある)。全国区のグルメ雑誌人気地酒ランキング一位になった銘柄をサラッと出すところがニクイ。常連客はその価値に気づいていないようだが…。

地酒リスト
正雪(神沢川酒造場
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※掲載内容は取材時点のものでその後変更されている場合もあります。【最終更新】2008年6月

地酒ライター
Profile
鈴木真弓・コピーライター、しずおか地酒研究会主宰。静岡県の技と味にこだわって取材活動十数年、ご縁の多かった地酒の造り手・売り手・マジメな?呑み手の応援に努めています。「しずおか蔵元ウォッチ」「酒造りの蔵から」、静岡新聞社刊「地酒をもう一杯」もぜひ見てくださいね。

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