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内観
割烹つた好
(伊東市猪戸)
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酒にもネタにも現れる老舗店主の心意気
終戦直後の昭和21年創業。かつては遊郭だった猪戸界隈で、芸者衆がお座敷の待ち合わせ時などによく利用したという、華やかな歴史も持つ老舗割烹で、市街の寿司店としては最も古い。カウンターでお勧めを注文し、出された『地ものにぎり』の貴重で洗練された味わいは、東伊豆の食の豊かさを伝えてやまなかった。父を継いで板場に立つ浜野正一さんは、毎朝港を駆けずり回り、お目当てのネタがなければ東伊豆海岸くまなく走るという。「そうやってコツコツ真面目にやるしかない。遠くから足を運んでくれるお客様を前にしたら手は抜けないですよ」と飾らない言葉をひとつひとつかみ締めるように語る。日本酒は地元の地酒専門店主・今井一行さんを信頼し、新商品が入荷すれば二人で試飲し、吟味する。客や取引先との信頼を大切にしたまっとうな商いに、老舗の真髄を垣間見る思いがした。観光地でこういう店を発見できると嬉しくなる。
店主の浜野正一さんご主人のこだわり
酒肴地酒
温泉地の老舗すし店ののれんを守る
浜野正一さん
東京で板前修業し、26歳のときに実家のつた好に戻り、真面目な商いをモットーにコツコツと築き上げてきた老舗ののれんは、目に見えない信頼というブランドで守られている。こういう人に静岡の地酒の伝道師になってもらえるのは、ファンとして嬉しいかぎり!
『地ものにぎり』。つた好に来たらまずこれをオーダー。今日のネタはサワラ、アジ、アカイカ、カツオ、ワラサ、マコガレイ、地ダコ、キンメ、真タイ、キスの昆布締め、蒸しアワビなり。日本酒を味わうなら刺身盛合わせにしてもらってもいい。ほかに本マグロ使用の鉄火丼もおすすめだ。
  数軒先のお馴染みさん・今井商店より取り寄せる地酒は、静岡の人気ラインナップ4種をはじめ、新潟や宮城のスッキリ系が中心。やはり料理との相性を吟味してのリストアップだ。初亀ファンのお客さんが多いそうで、燗酒をはじめ富蔵、急冷美酒など初亀ブランドが数種そろう。

地酒リスト
正雪(神沢川酒造場)、初亀(初亀醸造)、磯自慢(磯自慢酒造)、
喜久醉(青島酒造)(以上、静岡)
八海山(新潟)、久保田(新潟)、立山(富山)、浦霞(宮城)ほか
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※掲載内容は取材時点のものでその後変更されている場合もあります。【最終更新】2008年1月

地酒ライター
Profile
鈴木真弓・コピーライター、しずおか地酒研究会主宰。静岡県の技と味にこだわって取材活動十数年、ご縁の多かった地酒の造り手・売り手・マジメな?呑み手の応援に努めています。「しずおか蔵元ウォッチ」「酒造りの蔵から」、静岡新聞社刊「地酒をもう一杯」もぜひ見てくださいね。
取材日記ブログ→「杯が乾くまで」

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