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内観
コップ酒場 中屋酒店
(島田市横岡新田)
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昭和の雰囲気そのまま、人情味あふれるコップ酒場
酒の小売店に併設されたコップ酒場。昭和の高度成長期ぐらいまでは、どこの町でもごく普通に見られた光景だが、昭和50年代に食品衛生法に基づいた営業許可が義務付けられると、酒屋の奥でちょっと一杯…というわけにはいかなくなった。私はコップ酒場全盛期の記憶はないが、地酒に惚れ込んで一生懸命営業する酒屋の主人が、思い余って自分で呑ませたくなるという気持ちならよく分かる。大井川鉄道「五和駅」近くの中屋酒店の若主人・片岡博さんもその一人。片岡家はもともと醤油醸造業を営み、博さんで6代目という老舗。先代が昭和50年代に保健所の検査をきちんと受けて営業許可を取ったおかげで、コップ酒場の伝統と金谷の人々の憩いの場が守られた。16時の開店と同時に待ち構えた常連がのれんをくぐり、家族代々お馴染みさん、という客もやってくる。19時を過ぎる頃には若者や、遠路電車でやってくる地酒ファンの姿も。どんなに呑んで食べても3000円でお釣りが来るという手軽さと、昭和の匂いが残る人情味あふれるコップ酒場の雰囲気が、どんな世代も惹きつけるのだろう。店頭売りの酒は、もちろんどれでもオーダーできる。静岡の銘柄も10種以上そろうが、おススメはやはり燗や常温でいただく島田の地酒。静岡は、普通酒レベルの酒も旨いということを再確認するよい場にもなる。
片岡博さん・京子さん夫妻ご主人のこだわり
酒肴地酒
コップ酒場の灯を守る
片岡博さん・京子さん夫妻
6代続く老舗の酒店に生まれ、酒卸業社に勤めた後、家族で店を切り盛りする。静岡の酒、国産ワイン、本焼酎など酒のラインアップの充実化はもちろんのこと、油、調味料、食材などもこだわり業者の逸品を集め、中屋ファンを広げる。個人経営の酒小売店の生き方として、とことん前向きなその姿勢を心から応援したい。
料理はほとんどが250円〜400円。毎日通う常連さんのために日替わり5〜6品をはじめ、家庭的な煮物、焼き物、食事メニューもそろう。人気はギョーザ(写真は2人分) 片岡家は金谷の地酒「新ら玉」醸造元の分家。先代は冬場、仕込みの手伝いに本家へ通っていたという。「新ら玉」なき後は島田の「若竹」を中心に、静岡のラインナップにこだわる

地酒リスト
高砂(富士高砂酒造)、富士錦(富士錦酒造)、正雪(神沢川酒造場)、
英君(英君酒造)、臥龍梅(三和酒造)、君盃(君盃酒造)、
志太泉(志太泉酒造)、若竹(大村屋酒造場)、小夜衣(森本酒造)、
開運(土井酒造場)、出世城(浜松酒造)(以上、静岡)
※掲載内容は取材時点のものでその後変更されている場合もあります。【最終更新】2008年1月

地酒ライター
Profile
鈴木真弓・コピーライター、しずおか地酒研究会主宰。静岡県の技と味にこだわって取材活動十数年、ご縁の多かった地酒の造り手・売り手・マジメな?呑み手の応援に努めています。「しずおか蔵元ウォッチ」「酒造りの蔵から」、静岡新聞社刊「地酒をもう一杯」もぜひ見てくださいね。
取材日記ブログ→「杯が乾くまで」

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