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割烹・蒲焼 新通り あなごや本店
(静岡市葵区新通り)
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老舗割烹が大胆リニューアル!名門ブランドうなぎ&静岡の酒が気軽に味わえる
創業は文久二年(1862年)というから幕末の頃。静岡市街地では数少なくなった名門老舗割烹が、2007年夏に全面リニューアルし、女性やファミリーが気軽に利用できる“街のうなぎやさん”になった。私の酒友は、大雑把にすし派・そば派・うなぎ派に大別されるが、「うまい地酒とホンモノのうなぎが気軽に味わえる店が静岡の街中には少ない」という不満に、やっと応えられる。うなぎはとにかく、東海地方でもこの店しか扱っていないという「坂東太郎」(江戸期創業の千葉のうなぎ問屋の商標)、日本で数軒しか扱っていない利根川産の天然うなぎ「坂東新太郎」(同問屋扱いのあなごやPB商標)、大井川の「共水うなぎ」と、生産者の顔が見えるブランドうなぎが揃う。酒も当然、造り手のこだわりが光る静岡の銘柄。店にいくつもの銘柄をストックするのではなく、リクエストに応じて向かいの地酒専門店から、ものの数分で取り寄せるというスタイルで、ベストな状態で保管された未開封の酒を味わうことができる。「産地に厳しい目が向けられる時代、うなぎも酒も自信を持ってお勧めできるものに特化したい」とオーナー稲森秀明さん。地酒の蔵元と同じように、老舗の看板を背負う者が持つ懐の厚みや筋の通し方のようなものが感じられる。

5代目の稲森秀明さんご主人のこだわり
酒肴地酒
大胆リニューアルを果たした老舗うなぎ屋5代目
稲森秀明さん
新通りのあなごや本店といえば、以前は能舞台のある接待割烹として知られていたが、時流に合わせ、カジュアルなうなぎ専門店として生まれ変わった。今は半数が新規客。モダンな外観が話題を呼び、設計士を紹介してくれ、という声もあるそう。そんな中でも、「“国産”だけではダメ。養殖池の管理万全な、産地の明確なうなぎ」にこだわり、希少価値の高いブランドうなぎを常時扱う稲森さん。ブランド名の由来を問うと「坂東新太郎の“新太郎”はうちの孫の名前なんですよ」と目尻を下げ、柔和に語る。
あなごや本店には酒肴にうってつけのオリジナルうなぎの西京漬、うなぎの燻製などもあるが、イチオシはなんといっても白焼。「うなぎ本来の味がわかるのも白焼。今なら共水の白焼がおすすめ」と稲森さん。 根っからのうなぎ職人・稲森さんは「酒の扱いがおろそかになっては蔵元に申し訳ない」と、店にストックを置かず、向かいの長谷川和洋酒店からオーダーのつど取り寄せる。蔵元と縁戚にあたる「國香」は稲森さん自慢の一本。

地酒リスト
正雪(神沢川酒造場)、忠正(吉屋酒造) 、萩錦(萩錦酒造)、
満寿一(満寿一酒造)、志太泉(志太泉酒造)、國香(國香酒造)、
花の舞(花の舞酒造)(以上、静岡) *他の県内銘柄も取り寄せ可

※掲載内容は取材時点のものでその後変更されている場合もあります。【最終更新】2007年9月

地酒ライター
Profile
鈴木真弓・コピーライター、しずおか地酒研究会主宰。静岡県の技と味にこだわって取材活動十数年、ご縁の多かった地酒の造り手・売り手・マジメな?呑み手の応援に努めています。「しずおか蔵元ウォッチ」「酒造りの蔵から」、静岡新聞社刊「地酒をもう一杯」もぜひ見てくださいね。

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