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静岡の地酒が呑める店
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内観
割烹・仕出し 弁いち
(浜松市中区肴町)
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酒と料理を、ベストパフォーマンスで提供する料理人
料理店で、酒を、一般の小売価格以上の値段で提供する以上、料理と同等の吟味と配慮があって当然である。20年ぐらい前、その鉄則を堅持する料理人との出会いが、私の地酒修業を支えてくれた。弁いちの鈴木淳市さんは、その頃の料理人の心意気を今もしっかり体現している人だ。創業85年という老舗割烹の3代目。昭和50年代、市場で吟醸酒自体、希少価値が高かった頃、菊姫大吟醸に出会って地酒に開眼し、先見の目を持つ酒販店とともに地方の優れた吟醸酒の普及に努める。その頃から酒質がグングン向上し、業界での評価もうなぎのぼりとなった静岡酒を、まず知ってもらおうと、最上級クラスを吟味してそろえた。店で扱う酒はすべて試飲し、料理との相性、呑んでいただく順番、さらには酒の状態そのものを料理人の味覚で、「栓を空けて2日ぐらい置いてから出す」や「1年寝かせたほうがいい」と判断し、その酒のベストパフォーマンスを提供する努力をしている。「弁いちは酒を大事にする店」との評判が広がり、蔵元や酒販店も出品レベルの限定酒を優先的に出すようになった。日本酒は扱いにくい、焼酎のほうが低価格で客うけするという料理店が多い今、この店の存在は、自分にとっても20年の修業の意味を思い出させてくれる「希望の砦」だ。
鈴木淳市さんご主人のこだわり
酒肴地酒
酒と料理を総合芸術に極める演出家
鈴木 淳市さん
「いい酒をしっかり造って世に送ろうとする造り手の純粋な思いを知ると、料理人として大いに刺激を受ける」と語る鈴木さん。前菜をプロローグに、主菜でクライマックス、デザートでエピローグというように、酒も、舞台演出のごとく料理と同レベルで提供する。その思いは店のHPを見ても一目瞭然。料理店としては比較的早く、98年からHPを開設し、ほぼ毎日更新。ぜひチェックを!
昼は1000円代のランチと松花堂弁当(写真・3150円)、夜はコース(6300円〜)のみ。提供した料理や酒の内容は客の一人ひとり、カルテのようにすべて記録し、つねに新しい発見を楽しんでいただく配慮をする。 この店では銘柄を指名するよりも、鈴木さんのコーディネートに任せるほうがトク。おすすめ一口サイズ3種〜5種、稀少酒3シリーズなど価格を見て選べるコースがある。料理の“序・破・急”に合わせ、酒の順番もちゃんと演出してくれる。

地酒リスト
駿州中屋(高砂 富士高砂酒造)、初亀(初亀醸造)、磯自慢(磯自慢酒造)、
開運(土井酒造場)、花の舞(花の舞酒造)(以上、静岡の定番)
*県内外の銘柄多数 詳細は店のHPで。
※掲載内容は取材時点のものでその後変更されている場合もあります。【最終更新】2007年8月

地酒ライター
Profile
鈴木真弓・コピーライター、しずおか地酒研究会主宰。静岡県の技と味にこだわって取材活動十数年、ご縁の多かった地酒の造り手・売り手・マジメな?呑み手の応援に努めています。「しずおか蔵元ウォッチ」「酒造りの蔵から」、静岡新聞社刊「地酒をもう一杯」もぜひ見てくださいね。

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