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魚匠なぶら
(富士市永田町)
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職人道をまっすぐに歩く料理人がほれ込み、自ら語る地酒の魅力
料理人に限らず、職人道をまっすぐに歩いてきた人は、何事に対してもとことん注力する熱意と集中力を持っている。途中で手加減や妥協のできない性格なんだろう。地酒という一つのテーマを執拗に追っかけている私にとって、こういう職人さんとの対話はキャッチボールのように楽しい。なぶらの店主佐野由仁さんも、大阪でみっちり板前修業をし、だしのとり方、煮付けの味など料理人の真価が問われる部分でも、しっかりと日本料理の基本を守る。かといって敷居の高い店ではない。大阪時代に知り合ったマスコミ出身の朗らかな奥様と二人、身の丈にあった店を誠実に商っている。何より「自分の言葉で普通に語れる酒を売りたいから」と、自らほれ込んだ正雪の全銘柄をそろえ、大切に扱う姿が好ましい。奥様やお客様と一緒に蔵元の神沢川酒造場を訪問し、熱心に質問するなど、その職人気質は蔵元も太鼓判を押している。今年も多くのすばらしい料理人を取材してきたが、しめくくりに、若いながらもこういう誠実な料理人夫婦に出会えたことを幸せに思う。
佐野さんご夫婦ご主人のこだわり
酒肴地酒
職人店主と社交的な妻の名コンビ!
佐野由仁さん&かおりさん
佐野さんは芝川町出身。大阪で約10年板前修業をし、2003年8月に開業。客との対話を大切にしようと宣伝広告なしで地道に歩いてきた。かおりさんは大阪吹田出身でマスコミでキャリアを積み、今は佐野さんの名パートナーとして店を切り盛り。若いのに二人とも地に足が着いているという感じで、どんな客層にも安心感を与えてくれる。
つきだしはその日オススメの魚や食材3種を卓上で網焼きする。なるほどこれならサッと出てくるし、客にしても次の料理を待っている間が楽しい。一年中このスタイルだという。写真は3人分 日本酒は正雪のみ。開業前、たまたま訪れた植田酒店で正雪のうまさに開眼し、蔵元で首都圏向けの特別銘柄を試飲していっきにヘビーファンに。「自分の料理に一番しっくり来る感じ」とほれ込む

地酒リスト
正雪(神沢川酒造場
※掲載内容は取材時点のものでその後変更されている場合もあります。【最終更新】2008年5月

地酒ライター
Profile
鈴木真弓・コピーライター、しずおか地酒研究会主宰。静岡県の技と味にこだわって取材活動十数年、ご縁の多かった地酒の造り手・売り手・マジメな?呑み手の応援に努めています。「しずおか蔵元ウォッチ」「酒造りの蔵から」、静岡新聞社刊「地酒をもう一杯」もぜひ見てくださいね。

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