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浜松ぐるぐるマップ
No67
「野菜が主役。」
2006/2発行
静岡新聞社編 定価860円(本体 819円)
前菜にメイン、スイーツなど野菜を使った料理を提供する店を紹介。地元で採れる新鮮野菜の取り寄せ情報つき。 インターネットからも購入できます。
→購入する
特集より「野菜が主役のコース料理」をピックアップしました。
磐田市今之浦
元気な野菜とこだわりソースのおいしい関係
今回紹介する「野菜のコース」はもちろん、通常のコースでも野菜をふんだんに使うシェフ、坪井勉さんは「良い野菜を見ると意欲が湧きますよ」と語る。そんなシェフの野菜選びの基準は、見かけよりも鮮度を重視。そのため、生命力にありふれた露地ものの野菜を多く使い、旬や仕入れによってメニューに変化をつけるという。「野菜の見かけは関係ないんです。野菜のもつエネルギーを引き出し、美しく皿に盛り付けるのが私たちの仕事なんです」と楽しそうに話してくれた。「ソースで素材を食べてもらう」が信条のこちらでは、おとなしい味の野菜に合わせたソースをつくり、根菜などには力強い味わいのソースにアレンジするなど、野菜の特徴に合わせて使い分けている。またデザートのようにソースの2色、3色使いも坪井シェフの得意とするところ。一つひとつのソースがおいしいのは当然のことながら、3色のソースがひとつになっても1色の旨みとは違う斬新なおいしさを表現できるのは、40年近くの経験があるからこそ。素材選びからソース、盛り付けとすべてに愛情を注いだコースを堪能したい。
「新玉葱の甘エビと大葉のムース詰め フレッシュトマトのソース」。コロンと器に盛られた玉ネギは、ナイフを入れるとなかから大葉と甘エビのムースが現れ、美しいコントラストも楽しめる。つなぎを一切使わない、色鮮やかなトマトのソースを絡めて味わいたい
「ダイコンのブランマンジェ3色のソース 季節のフルーツを添えて」。口に運ぶとフワッとダイコンの香りが漂う。坪井シェフが得意とする3色使いのソースは、イチゴとあんずと卵の黄身でトロッとさせたアングレーズソース
野菜のコース3675円 要予約
「グリーンアスパラガスと人参のロワイヤルスタイル」。プディング状にしたロワイヤルスタイルのスープの下にはグリーンアスパラのスープが隠れている。スプーンを入れると2層の鮮やかなコントラストが目を楽しませてくれる
浜松市半田山
無農薬は当たり前。地元育ちの野菜をコースで
国道152号線から脇道に入ってしばらく行くと田園風景が広がり、その高台にこちらの店はある。フランス料理の伝統的な技法で、地元や近隣から仕入れた素材を日本人の口に合うように調理している。初めて口にする人にも食べやすいように工夫したジビエ料理や内臓料理、主役の料理を引き立たせる手づくりパン、マダムが厳選するフランスワインと、ここならではのものが多いなか、テーマを決めて月替わりで登場するコースを楽しみにしている常連も多い。今回紹介する「こだわり野菜のフルコース」は、各種コースのなかでも特に地元の恩恵を受け、浜松や近郊の契約農家から仕入れた野菜や、シェフ鈴木孝治さんの実家で作ったハーブや野菜を使った、まさに野菜が主役のフルコース。「せっかく全国でも有数な野菜の産地に店を構えているのだから、地元・浜松の良さをどこまで表現できるかが使命です」とシェフは語る。また、要望によってはバター、クリームを抜くこともできるので、ベジタリアンも食べにくるほど。舌にも体にもうれしいコースを味わいに、季節ごとに訪れたくなる。
「谷野さんのトマトを使ったブルゴーニュ風」。熱々の皿から漂う、食欲を刺激するハーブやニンニクの香りを思いきり吸い込んでから食べるのがおすすめ
オレンジ色のタルトは、サクサクとした生地となめらかなクレーム・ド・パティシエール(ニンジンのクリーム)が、口のなかで最高の相性を醸し出す。サラリと溶けるフヌイユ(食用ういきょう)のシャーベットはさわやかな後味
こだわり野菜のフルコース4725円 要予約
冷製オードブル「野菜のゼリー寄せ」。トマトのエキスが凝縮したゼリーと旬の野菜のサッパリとした味わいのオードブル。器のなかの菜の花、セロリ、カリフラワー、インゲン、ブロッコリー、プチトマト、オニオンヌーボー、グリーンアスパラガス、白菜、島ニンジン、クレソンはすべて地元産の物を使っている
浜松市細江町
豊かな自然に囲まれて土地の素材を優雅に堪能
春は桜、夏にはホタル、秋は紅葉、冬は雪景色と、自然が織りなす風光明媚な自然園木山の真ん中に佇む「如是庵」。訪れる者をホッと和ませる純和風の建物で、たびたびこの地に立ち寄った奥山方廣寺管長、故足利柴山老師によって名付けられた。元は店主、森口とり子さんの祖父が昭和初期に別荘として建てたもので、現在は当時建設に携わった大工の孫が3代目となってメンテナンスを続け、人の繋がりとともに歴史を刻んできた。ここで味わえるのは、季節ごとにこの土地で採れる食材や、契約農家が畑で育てた無農薬野菜を、無添加の調味料を使って料理する完全予約制の自然派懐石。素材を生かした素朴な味と、飾り立てない盛り付けといった、懐かしさを感じさせる料理になっている。今後は「自然の料理に興味をもつ若い方に、北山に自生する食べられる野草や山菜などを見分け、食材を自分で手に入れるところからはじめる料理教室を始められたらと思います」と話してくれた。また、同じ園内にある週末のみ営業の田楽茶屋「先心亭」では、名物料理の「5種類の食材を使った田楽」や甘味が味わえる。こちらは予約がなくても来店可能なので、野山の散策がてら立ち寄ってみるのもいい。
「ゆり根の梅肉あえ、せりのゴマあえ、菜の花の酢みそがけ、さやえんどうの辛子あえ」。4種類の和え物の盛り合わせ
「生麩の蕗味噌田楽」。自家製の味噌を使った田楽。季節によって味噌田楽が木の芽田楽になったりと変化する。また日によっては焼魚が登場することもある
昼のコース4200円〜5250円 要予約
「落花生豆腐」。毎日、落花生を丁寧にすりつぶしてつくる、風味豊かな定番料理
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