静岡の地酒が呑める店
しずおか蔵元ウォッチ
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内観
車や
(静岡市葵区常磐町)
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つい訊きたくなる、語りたくなる地の酒・魚でつながる縁
地酒の愛飲家には、呑んで食べるだけでなく、店主や居合わせた客同士で酒や魚の話をするのが楽しくて、馴染みの店以外には浮気できない、という人が多い。そういう人に向けて新しい店を紹介し続けなければならない我が身も辛いところだが、今回の店は、初めての客も一瞬で常連の空気に馴染めそうで安心して紹介できる。静岡の繁華街で「車や」と「鯛や」を長年、営み続け、今や県都の看板料理人といっていい鈴木實さんは、実は新潟の出身。基盤のない土地で開業する際には同郷出身者に助けられ、人の縁の有難さを人一倍感じてきた人。どこで獲れる魚か、どうやって調理するのか、この蔵元はどういう人かetc、自然に訊きたくなる、語りたくなるレベルの料理と酒を提供し続けることで、客の輪を広げていった。静岡の酒の功労店の一つだけに、とうにその輪の内にいる読者も多いと思うが、今回、別の取材でお世話になった奈良国立博物館の先生に「私は車やの常連ですよ」と言われてビックリし、久々に鈴木さんを訪ね、この店の“入りやすさ”を改めて認識し、無性に語りたくなってしまった。ふるさとの酒や料理や馴染みの店の話でつながる縁というのは気持ちを豊かにしてくれる。輪の“圏外”にいる人はぜひお訪ねあれ。
鈴木 實さん ご主人のこだわり
酒肴 地酒
静岡の食文化伝承者
鈴木 實さん
 
正統派の割烹料理店「車や」と、割烹の範疇に入らない創作料理を楽しめる「鯛や」を経営。一貫して静岡の地の味にこだわり続ける。月に1回、新潟ゆかりの人々が集まってハイキングや呑み会をする『だすけ会』も開催中。故郷や食べ物の趣味でつながった純粋な縁を大切にする人情派だ。
  車やの看板メニュー「アジのなめろう」「イワシのつみれ」「桜エビのかきあげ」。酒肴としてもいけるし、なめろう&かき揚げは呑んだ後のお茶漬けとしても大好評!   日本酒を呑む客が圧倒的に多いそう。このラインナップを見ればうなずける。銘柄選びは容子夫人の担当。忠正、安倍街道(忠正)、志太泉、喜久醉、開運は燗酒でも楽しめる

  地酒リスト
  正雪(神沢川酒造場)、初亀(初亀醸造)、
磯自慢(磯自慢酒造)、志太泉(志太泉酒造)、喜久醉(青島酒造)、
開運(土井酒造場)、國香(國香酒造) (以上、静岡)
男山(北海道)、田酒(青森)、十四代(山形)、
飛露喜(福島)、澤乃井(東 京)、八海山・〆張鶴・麒麟山・久保田(以上新潟)
   
※掲載内容は取材時点のものでその後変更されている場合もあります。【最終更新】2016年10月

地酒ライター
Profile
鈴木真弓・コピーライター、しずおか地酒研究会主宰。静岡県の技と味にこだわって取材活動十数年、ご縁の多かった地酒の造り手・売り手・マジメな?呑み手の応援に努めています。「しずおか蔵元ウォッチ」「酒造りの蔵から」、静岡新聞社刊「地酒をもう一杯」もぜひ見てくださいね。