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アナタもハマる? 顔出し看板(顔ハメ看板)の世界・その2~"ハマりすぎ"な愛好家・塩谷朋之さんの講演

塩谷さん①.JPG 2月22日付夕刊の「くらしプレミアム」は、顔出し看板(顔ハメ看板)を特集しました。今回は紙面でも紹介した「顔ハメ看板ハマり道」(自由国民社)などの著書がある「顔ハメニスト」の塩谷朋之さん(東京都在住)の講演をご紹介します。紙面に載せきれなかったちょっとディープなお話をご紹介します。(旭)

塩谷さん②.JPG 焼津市の体験イベント「焼津おんぱく」の「顔ハメ看板出陣式」にゲストとして呼ばれた塩谷さん。34歳の塩谷さんは足掛け15年で、3300枚もの看板を撮影してきました。仕事で出張もしばしばあり、理解ある上司と仕事先に向かう途中で一緒に「ハマって」いくことも多いそうです。
 そんな塩谷さんによると、県内は多くの観光地を抱えることもあって「顔ハメ看板が多い県」なのだそう。実際、今回も講演の前後に焼津市やその周辺で「ハマって」いたそうです。
 写真のようにGoogle Mapの機能を使って、看板の存在を確認できた場所をピンで記し、撮影したら外していっています。つまり、静岡県には未撮影場所がこれだけあるということ。「SNSに多くの人がアップするので、情報が急激に増えている」。情報が集まりやすくなった半面、ハマりに行かねばならない場所がどんどん増えてしまっている悩みも語ってくれました。

塩谷さん③.JPG 撮影にもこだわりがあります。まずは、顔以外の体を全て隠すこと。このように筋肉痛になりそうな体勢で撮ることもしばしば。穴にあごを当てるのもポイントだそうです。カメラは三脚を使い、セルフタイマーで撮影するそう。他の人に頼むと、看板が切れてしまうことが多いそうで、画角を自分できちんと決めてから、撮影します。そして、できるだけ無表情で写ることを「マイルール」にしています。
 
塩谷さん④.JPG
 SNSの普及で、看板を撮影してSNSに投稿することを前提にした顔出し看板も増えています。塩谷さんが驚いたというのは、仙台市長選挙の顔ハメ。「こんな期間限定の物を、しかも自治体が作っていることに驚いた」。期間限定物は、ハロウィーンやクリスマスなどの際にもスーパーなどで多発するそうで、近所の買い物にも「撮影セット」を持って出掛けることから、奥さまからはあきれられているそうです。

 ここまでハマってしまった塩谷さんが、「顔出し看板の魅力」として語るのは、「看板をきっかけに会話が広がり、旅先の思い出がよみがえること」。1人で撮影に出掛けた場所で、2人や3人用の顔出し看板が見つかった際には、近くにいる観光客や地元の人にお願いして一緒に写ってもらいます。「最初は嫌がっていても、最終的には結構楽しんでハマってくれる」と語ります。これは私自身も、今回の取材で感じたことです。
 これは設置者側も感じているようで、紙面で紹介した「酪農王国オラッチェ」の西村悟さんも「顔出し看板は、接客のいいツール。お客さまがスタッフに撮影をお願いすることで、コミュニケーションのきっかけになる」と話してくれました。
 一人旅が好きな私は、旅先で「顔出し看板」を見つけても、撮影を誰かに頼むのを面倒くさがって、「ハマる」のは敬遠してきました。これからは、恥ずかしがらず、誰かに頼んで「ハマって」いこうと思います。

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