静岡の自然、創作の場に 埼玉から移住の元教員、都内で個展

2018/9/12 17:06
個展に出す作品を確認する高江友作さん。素材との出合いを求め、静岡市に移住した=8月、同市葵区鍵穴

 静岡市葵区で流木や古い木材を題材に創作活動に取り組む高江友作さん(44)が9月中旬、都内で個展デビューする。高江さんは都内の公立中の教職を辞し、2016年6月に埼玉県から同区鍵穴に移住。静岡の自然環境にほれ込み、作家としての歩みをスタートさせた。個展では家具や雑貨など約30点を披露する。
 「自分の腕一つで生きることに憧れていた」という高江さんは、創作経験ゼロから作家への転身を決意した。それまで体育教諭として働いた18年間の教員生活は野球部顧問も務め、多忙を極めた。数少ない休日の息抜きは山歩き。風雨にえぐられ、一つとして同じ形のない樹木や流木が目に留まり、「自然の中でつくられた美しさ」に魅了された。教職にやりがいを感じる傍ら、創作の道に引かれていった。
 神奈川県内や福岡県内など移住先を探す中、創作の地に選んだのは鍵穴。「自然豊かで素材に出合えるチャンスが多い」。空き家を借り、自宅兼工房として単身移り住んだ。
 作品の主な材料となる流木は大井川の河原などで拾い集める。「素材との出合いから創作は始まっている」と自然のままの形を極力残し、ベンチやテーブル、ランプなどに仕上げる。「作品は使ってもらってこそ」と実用性を重視する。
 初の個展は13~18日に東京都品川区のテラトリアで開く。かつての教え子も招待し、「自分の思いに正直に生きる人生もあるというメッセージを伝えたい」と意気込む。作家としての名声を高めることは目標にしていない。「これで食っていければ、多少貧乏でも夢はかなっている」と笑顔を見せる。
 

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